ジュエリーコンシェルジュ原田信之

諏訪貿易が提供しているジュエリーの相続資産の査定・仲介のサイト「宝石ドットコム」の責任者:原田信之のブログ

GOETHE 10月号

GOETHE OCT 2016

明日発売の男性雑誌GOETHE(幻冬舎)の特集「成功を導く、男のダイヤモンド」の中で私の記事が掲載されています。
男性向けのダイヤモンドジュエリーと時計が満載です。
ダイヤモンドは縁がないと思われている方もこんなダイヤモンドならつけてみようかなと思う内容です。
特にデビアスダイヤモンドのコクソンさんの菊の紋章のカフスは逸話を含めてさすが英国紳士だと思います。
私も直接本人からストリーを聞いた事がありますが、あるべき姿だと思いました。
記事はこんな感じです。
文章は本間恵子さんが担当してくださいました。
ご興味のある方はお求めください。(税込み800円)
GOETHE Harada

Lesedi la Rona 1,109カラット!

Lesedi la Rona1,109ct

世界最大のダイヤモンド原石不落!
そのニュースは瞬く間に世界中を駆け巡った。
昨日Sothby's Londonで歴史的なオークションが行われた。
今まで発見されたダイヤモンド原石で世界で2番目に大きい1,109ctのオークションだ。
しかも原石はDカラーのTypeaであることが明らかにされていた。
最高品質でこの大きさ自体が既に記録的だが、ダイヤモンド原石が一般のオークションで販売されることが歴史的だった。
Lesedi la Rona1,109ct hold

ダイヤモンド原石はプロ向きにクローズの入札が一般的だ。
元々ダイヤモンド原石は長い間De Beersの決まった顧客(サイトホルダー)にDe Beersが決めた値段で販売、管理されてきた。
2000年にDe Beersが価格制御を放棄して以来、入札による販売が増えてきたが今回のような一般のオークションでの販売は異例だ。
100年に一度発見されるか否かの稀少性の高い原石なので今回は特別であるかも知れないが、オークション会社と鉱山会社は新たな販売方法に賭けた。
結果として試みは失敗に終わったが、英国のEU離脱の決定の直後と言うタイミングは気の毒としか言えない。
Lesedi la Rona3

最終的に61百万ドル(約62億円)まで競ったが買い手が不透明な世界情勢から今ひとつ強気になれなかったことは想像に難くない。
オークションが終了してからリザーブ価格が86百万ドルであったことが明らかになったがいささか高すぎた。
売り手は今年の5月に同鉱山より産出された813カラットの原石が63百万ドル(1カット当たり約$77,500)で販売されたことから、これより高い価格を設定したと思われる。
今回のビットの最高金額61百万ドルにオークション会社の手数料を入れると約68百万ドルになり1カラット当たりは約$62,000となる。
買い手は813カラットの原石より採算が良くないと見ていたことが分る。
今回の結果から鉱山会社は費用(手数料)と時間をかけて原石を売る事はしない可能性が高いので、下見会で見る事が出来た人は幸運だ。
Lesedi la Rona1


今となっては盛り上がりませんが以下は原石発見のエピソードです。

この原石はカナダの鉱山会社Lucara Diamondが所有しているボツワナのKarowe鉱山で産出し2015年11月16日に同社のソーティングセンター発見された。
発見したのは27歳の入社して5ヶ月未満の実習生Tiroyaone Mathaba氏。
発見した瞬間に叫びたかった衝動を抑えて低い声で 'God, it’s a diamond! It’s a diamond, it’s a big diamond!’とつぶやいたことから発見の感動が伝わる。
Lesedi la Ronaとはボツワナの言葉(ツワナ語)で“Our light”。
因みにボツワナとはツワナの地と言う意味。

Karowe鉱山の画像

Botswana Karowe Mine



Aurora Green

Aurrora Green Ring

昨日のクリスティーズ香港のオークションで再びオークションレコードが出ました。
GIAが過去にグレードしたFancy Vivid Greenで最大で、オークション史上でも最高額で落札されました。
夜空に浮かび上がるオーロラのグリーンを思わせるのでAurora Greenと名づけられました。
因みに落札者は香港ベースで中国にチェーン店展開しているChow Tai Fook(中国最大のジュエリーチェーン)です。
Aurrora Green Loose stone

Shape: Cut-Cornered Rectangular-shape
Cut: Modified Brilliant-cut
Size: 10.76x8.18x5.48mm
Weight: 5.03ct
Color: Fancy Vivid Green
Clarity: VS2
見積価格:HK$125,000,000-155,000,000 US$16,000,00-20,000,000
落札価格:HK$130,040,000 ($16,818,983 約18億円)
1カラット当たり:US$3,343,734(約3億6,000万円)

落札者: Chow Tai Fook
ダイヤモンドのファンシーカラーの色の起源はさまざまです。
イエローは窒素、ブルーはホウ素のように微量成分によるものや、ピンクやブラウンのように結晶の歪みによるものがあります。
その中でグリーンは放射線を受けた事に起因します。
放射線は自然界でも存在しますが人為的に照射する事ができます。
そのためダイヤモンドのグリーンは天然か人工か判断が非常に難しく私が業界に入った頃は天然と分ったものは世界に数えるしか存在しないと言われていました。
研磨済みのものの鑑別は依然難しいのですが、原石の状態では比較的判断ができるので最近は原石段階でラボに持ち込んで過程を共有して研磨済みの一部に原石の肌をわざと残すことで鑑別ができるようになりました。
ただ殆どのグリーンは原石の表面だけで研磨すると色がなくなってしまいます。
研磨して残るものは極稀です。
そのためこのグリーンは原石の画像もこのように明らかにされています。
Aurrora Green Rough

同様にGIAによって4方向から見たパビリオンの形状も正確に記録されていて原石の肌がのこされているか分ります。
Aurrora Green 4 shot

Grading Reportで見るとNaturalとしてプロットした箇所(隅切りの角の一箇所)にあります。
Aurrora Green Diamond Grading Report


またGreenでもYelloish Greenが多くBluish Greenもめったに出現しませんが、ストレートのGreenは殆ど見る事がありません。
その中でIntenseの中の彩度が高いVividのグレードは気の遠くなるような出現率の低さです。

THE OPPENHEIMER BLUE

OPPENHEIMER BLUE Diamond ring14.62ct Fancy Vivid Blue VVS1


昨日クリスティーズ ジュネーブで話題のダイヤモンドのオークションが行われました。
De BeersのCSOを45年間運営したSir Philip Oppenheimer (1916-1995)が所有していた14.62ct Fancy Vivid Blue VVS1です。
結果はSFf.56,837,000(約63億円)とFancy Vivid Blueとしてだけでなくオークション史上ジュエリーとして最高額更新と言う凄い結果になりうました。
稀少ファンシーカラーダイヤモンドの相場の高騰が止まりません。
背景に量的緩和であふれたマネーの存在がありますが、いつか来る反動が心配です。
参考までに過去のオークションの結果をご覧ください。
Record price Fancy Vivid Blue at auction

このダイヤモンドが何よりも凄いのはその形です。
現在では殆どのFancy Colorのダイヤモンドは色が濃く見えるように余分な面をつけて色を増幅させています。
Grading reportでmodified(部分的に修正された)brilliant-cutと言うような表現がされています。
このブルーダイヤは、ご覧のように全くのスタンダードなエメラルドカットです。
余分なファセットがないのでモザイクのパターンが大きくバランスが良いのが分ります。
またキュレットが比較的短いのでパビリオンのアングルが鋭く強い輝きを生んでいます。
14.62ct Fancy Vivid Blue VVS1 Side view

14.62ct Fancy Vivid Blue VVS1 Back view

因みにFancy Vivid Blueと言うのはFancy Intense Blueの中で彩度の高い物のグレードです。
下のGIAの表をご覧になると良く分ると思います。
GIA Fancy Blue scal

プロモーション用の動画もご覧ください。
○THE OPPENHEIMER BLUE
A SENSATIONAL COLOURED DIAMOND RING

Shape & Cut: Emerald-cut
Weight: 14.62cts
Size: 18.64x12.09x7.24mm
Color: Fancy Vivid Blue
Clarity: VVS1
Type: Typeb
見積価格:CHF38,000,000 -CHF45,000,000($38,942,594-$46,116,230)
落札価格:CHF56,837,000 (約$57,541,779  約63億円)
1カラット当たり価格:$3,935,826(約4億3,000万円)



Sotheby's Geneva Blue Diamonds

○Fine fancy intense blue diamond
11.03ct Fancy Intense Blue Internally Flawless

Shape: Pear-shaped
Cut: modified brilliant-cut
Weight: 6.03cts
Size: 14.65 x 10.24 x 6.69mm
Color: Fancy Intense Blue
Clarity: Internally Flawless
Type: Typeb
見積価格:CHF2,880,000 -4,800,000 (約$2,965,536 - 4,942,560)
落札価格:CHF5,626,000 (約$5,667,576 約6億2,300万円)
1カラット当たり価格:$939,897(約1億円)
VividでなくIntenseでも1カラット当たり百万ドル近い金額です。
これも見積価格の上限を超える人気ぶりです。
ふっくらとした洋梨型が目に優しいブルーダイヤモンドです。
ブルーとピンクはFancy IntenseでもイエローのFancy Intenseよりもずっと淡い色です。
それだけ稀少と言うことです。

○Important fancy intense blue diamond brooch by Alexandre Reza
Lot 405 6.64ct Fancy Intense Blue SI1

Shape: Marquise-shaped
Cut: brilliant-cut
Weight: 6.64cts
Size: 19.89 x 9.91 x 5.67mm
Color: Fancy Intense Blue
Clarity: SI1
Type: Typeb

Shape: Pear-shaped
Cut: brilliant-cut
Weight: 2.01cts
Size: 9.61 x 6.94 x 4.50mm
Color: Fancy Intense Blue
Clarity: VVS2

Shape: Pear-shaped
Cut: brilliant-cut
Weight: 1.01cts
Size: 9.15 x 5.83 x 3.40mm
Color: Fancy Intense Blue
Clarity: VS2

Colorless 10 Pear-shaped Diamonds Total 10.85ct

1.00ct D VVS1
1.01ct D VS2
1.03ct D Internally Flawless
1.05ct D VS1
1.06ct D VVS1
1.08ct D VVS1
1.11ct D VVS2
1.14ct D VVS1
1.14ct D VVS1
1.23ct D Internally Flawless


見積価格:CHF9,600,000 -13,440,000(約$9,885,120 - 13,839,168)
落札価格:CHF13,354,000 (約$13,452,686 約14億7,000万円)
ブルーダイヤ3石の1カラット当たり価格:$1,392,61(約1億5,000万円)

Fancy Intense Blueで揃えた6.03ctのマーキスとペアーシェイプの2.01ctと1.01ctを一列に配してDカラーの1カラットサイズのペアーシェイプで取り巻いた贅沢なブローチです。
解体してリングとネックレスを作ろうと思う私のような人間には真似の出来ない構想です。
マーキスは6ctでも2センチの長さがあり、十分大きく見えます。
稀少なファンシーブルーにはもってこいの形です。
Alexandre Rezaはフランスの有名ジュエラーです。


○Superb fancy vivid blue diamond ring
Lot 494 7.32ct Fancy Vivid Blue Internally Flawless

Shape: Pear-shaped
Cut: modified brilliant-cut
Weight: 7.32cts
Size: 18.21 x 11.35 x 4.63mm
Color: Fancy Vivid Blue
Clarity: Internally Flawless
Type: Typeb
見積価格:CHF14,400,000 -24,000,000 ($14,827,680 - 24,712,800)
落札価格:CHF16,714,000 (約$16,837,516 約18億5,000万円)
1カラット当たり価格:$2,300,07(約2億5,000万円)

見積価格の下限と上限の開きにオークション会社の期待を感じますが見積もり金額の下限が既に1カラット当たり2百万ドルと高額なため伸びませんでした。
65−68%が普通なトータルデプス%(深さの指標)が40%でこの濃さと彩度の高さは素材そのものの良さを物語っています。
ブルーやピンクのファンシーカラーはその稀少性から深さやカットの形状で色を濃く見せるのが一般的です。
このブルーダイヤの美しさはカットによって引き出されたのではなく素材そのものです。
深さが浅いので7カラットでも2センチ近い長さがあり、メインストンとして十分な大きさを誇っています。
オープンキュレットが大きいので歴史のあるダイヤモンドの可能性があります。
輪郭も綺麗な弧を描いたドロップ型のペアーシェイプです。


Sotheby's Geneva以上。

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