ジュエリーコンシェルジュ原田信之

諏訪貿易が提供しているジュエリーの相続資産の査定・仲介のサイト「宝石ドットコム」の責任者:原田信之のブログ

「さん」づけで呼ぶ。

Same size diamonds

私の会社では、社内でも得意先、仕入先、協力工場、競合先、社員等全てに「○○さん」と等しく呼ぶことにしています。
内では呼び捨てで、外では「さん」又は「様」づけで呼んでも誠意は伝わりません。

取引先に関しては上司の意識が高ければ徹底できますが、結構難しいのが社員間の「さん」づけです。
特に男性の先輩社員は後輩を「君」で呼ぶ習慣があるので厄介です。

学校のように年齢に応じて年次が異なれば使い分けも可能でしょうが、社会に出ると年齢と役職が一致しない場合が多くなります。
また、先輩社員が後輩に「君」づけで呼ぶ時は、暗に自分が上なのだと虚勢を張っているように聞こえることがあります。

会議の席でも等しく「さん」づけで呼んだ方が意見も言いやすく、発言の扱いがより平等になります。
もちろん先輩を敬う態度は必要ですが、呼び方一つで空気がよくなるものです。

本来の言葉の使い方や歴史に囚われずに、良い空気を作る努力をしています。


Hopeダイヤモンドの従兄弟?

Wittelsbach-Graff-Diamond

以前に「Hopeダイヤモンドに兄弟?」と言うタイトルでWittelsbach Diamondの記事を書きましたが、残念ながら同じ原石から分かれた兄弟ではないことがスミソニアン博物館の分析によって明らかにされました。
ただし、類似する要素が多いので「兄弟」ではなくとも「従兄弟」程度ではと言う関係者に配慮するコメントが添えられています。

Wittelsbach Diamond、現在は「Wittelsbach-Graff Diamond」は8月1日までスミソニアン博物館にHope Diamondと一緒に展示されていると先月のブログで紹介しましたが、9月1日までに延期されたそうです。
世界中の方が訪れる博物館ですので、皆さんの夏休みを考慮したサービスではないかと思います。

いずれのダイヤモンドも美しさと言うよりは「稀少性」と「歴史」と言う意味で一見の価値があります。
為替も1ドル80円に迫るのではと言う円高ですので、これからワシントンに行く計画を立てるのも悪くないですね。

プロの道具箱(6)

-携帯ライト-

ダイヤモンド専門の方には殆ど縁がありませんが、カラーストンのチェックには携帯型のライトが活躍します。

ペン型のものが一般的ですが、私はここ数年このライトが使いよく離せません。

○ツインライト キセノンLED
宝石鑑別用ライト

白熱灯のような暖色の光を発するキセノン球(1個)と蛍光灯のような寒色の光を発するLED球(3個)を胴体のスイッチで切り替えることが出来るライトです。

白熱灯暖色

白色LED寒色

本来は、アレキサンドライトのような光源により変化する宝石をチェックするためのものですが、スター効果、キャッツアイ効果の特殊効果の宝石はもとより光が強いので様々なチェックが出来るので大変重宝しています。

アレキサンドライト 白熱灯下アレキサンドライト 蛍光灯下

特にルビー、サファイアの無処理(過熱の痕跡なし)の鑑別の手がかりになるシルクインクルージョンは、強い光源がないと見つけることが難しいものがあります。
機械で強い光を作ってチューブを通して顕微鏡で観察するのが一般的ですが、持ち運びには不便です。
経験を積むとルーペとこのライトで近い作業を場所を問わず行うことが出来ます。
指紋状等の液体インクルージョンも同様です。

シルクインクルージョン拡大


また、ヒスイの品質のチェックにも不可欠です。
参照:ヒスイの選び方

ヒスイの色むらを見る


以上のように宝石の鑑別、査定には欠かせない道具となっています。

<以前の記事>
○プロの道具箱(1)
○プロの道具箱(2)
○プロの道具箱(3)
○プロの道具箱(4)-1
○プロの道具箱(4)-2
○プロの道具箱(4)-3
○プロの道具箱(5)

The King of Diamond

GRAFFさんより超弩級のニュースが入りました。
2つの世界記録を塗り替えたダイヤモンドの登場です。

○The Graff Constellation
102.79カラット
ラウンドシェイプ
ブリリアントカット
Dカラー
Internally Flawless

The Constellation diamond


世界最大のラウンドシェイプ ブリリアントカット Dカラー Internally Flawlessのダイヤモンドです。
以前の記録は、同じくGraff Daiamond社の「 The Icon 」 90.97ctでした。

史上20番目に大きい原石(478カラット)から1年以上もの歳月をかけてカットされ、グラフ社の創業者で現会長のローレンス・グラフがそれを初めてルーペで覗いた時、「1つのダイヤモンドの中に空に浮かぶ全ての星が見えるようだ」と呟いたことからThe Constellation=星座という名前がつけられたそうです。

Constellation roughLG holding Constellation diamond










○The Delaire Sunrise
118.08カラット
エメラルドカット
Fancy Vivid Yellow

Delaire Sunrise diamond

世界最大のエメラルドカット Fancy Vivid Yellowのダイヤモンドです。
「Delaire」はGraff氏が所有しているワイナリーとリゾートの名前なので、そこからの日の出をイメージしたのではないかと思います。

Delaire Sunrise rough low resLG with Delaire Sunrise









まさに21世紀のKing of Diamondの名に相応しいダイヤモンドです。
Graff氏の躍進は、まだまだ続きそうです。



GRAFFTI

GRAFFITI

GRAFFさんより夏号の広報誌をいただきました。
手に取りやすい約26センチ四方の正方形にこだわりを感じます。
厚手の上質紙に写真が美しい充実の80ページです。

2008年暮れに話題になったWittebach Diamondの記事がありましたので、ご紹介します。

○Wittebach Diamond
 35.56カラット 
 クッションシェイプ 
 Fancy Deep Grayish Blue VS2

2008年12月10に行われたクリスティーズ ロンドンのオークションで£16,393,250 ($24,311,190)のダイヤモンド価格におけるオークション記録でGraff氏が落札しました。

その後、グラフ ダイヤモンドによる再研磨によりカラーとクラリティーの向上が図られ以下のデータに生まれ変わり、名前もWittelsbach-Graff Diamondと命名されました。

●Wittelsbach-Graff Diamond
 31.06カラット 
 クッションシェイプ 
 Fancy Deep Blue Internally Flawless

The Wittelsbach-Graff certification at GIA


現在は、今週末の8月1日まで米国ワシントンのスミソニアン博物館にてHope Diamondと同じ部屋に展示されています。

Wittelsbach Daimondの大きさは郵便の消印サイズとありますが、Graff氏(恐らく)が指の上に載せている写真がありましたのでご覧下さい。

The Wittelsbach-Graff on finger

Wittelsbach Daimondの歴史についての記述もありましたので、抜粋して記します。

1664年にスペインのPhilip 4世が娘のInfanta Margarita Teresaとオーストリアの皇帝Leopold 1世の婚約のお祝いに贈ったのが最初の記録として残っています。
その後、バイエルンの下院議員のWittelsbach氏が所有したことが名前の由来となりました。
第1次大戦後バイエルンは共和国になり、Wittelsbach Daimondは1931年にクリスティーズのオークションに出品されましたが、競売の前に姿を消しました。
1958年のブルッセルの万博で再登場しますが、当時は単にBlue Diamondとして展示されていました。
1962年、ベルギーの宝石専門家によって、そのBlue DiamondがWittelsbach Diamondであることが判明します。
そして、2008年12月10日のクリスティーズ ロンドンのオークションで落札され、現在はLaurence Graff氏の下にあります。

以前のブログでも触れましたが、Wittelsbach DaimondとHope Diamondは同じ原石から研磨された兄弟ではないかと言う仮説がありました。
鉱物学的な結論は分かりませんが、もし本当だとしたらなんと言う運命なのでしょう。
広報誌に一緒に並べて撮った写真がありました。
さて、皆さんはどのように思いますか。
(左Hope Diamond、右Wittelsbach-Graff Diamond)

Hope & The Wittelsbach-Graff

Close up Hope & The Wittelsbach-Graff


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