ジュエリーコンシェルジュ原田信之

原田信之 所有されているジュエリーの活用方法をアドバイスする株式会社ジュエリーアドバイザー アンド ギャラリー JAAG(ジャーグ)の代表のブログ。オークションの査定や百数十回に及ぶ宝石の海外買い付け、ジュエリーのプロデューサーとしての経験を生かして、相続や売却、資産性のある宝石の購入のアドバイスをします。

香港 ローカルグルメ

ご存知の通り、香港は食の大国です。
数え切れないほど香港を訪れましたが、未だに飽くなき食欲です。
私が、最近気に入って通っている小さな地元のお店を3つご紹介します。
何れのお店もいつも地元の方と一緒なので、メニューは見たことがありません。
正式な料理の名前はご容赦ください。

最初のお店は、「Mak's Noodle」ワンタンメンの専門店です。
中環のお昼は、ここに決めています。
プリプリのワンタンがやみつきになります。
本当に小さなお店なので、皆さん食べたら直ぐに出て行きます。

Mak's カード







Mak's ワンタンメン

誰もが食べるワンタンメンです。
少し大きいお茶碗ぐらいの器にワンタンが4つ入っています。
ワンタンだけもあります。





Mak's 牛スジ煮込み


牛スジの煮込みです。
ワンタンと一緒に頼みます。
軟らかく良く煮えています。






次は、西環にある「坤記」と言うお店です。
ここも殆ど地元の方ばかりです。
「美味しい」ではなく「うまい!!」と言うお店です。
しかも信じられないほど安い。
香港の中華料理のお店は、お酒の持込がオーケーなので、いつも美味しい紹興酒をもって行きます。

坤記坤記レストランカード







坤記 蒸しえび

定番「蒸しえび」です。
これは、特別に前もって市場で買ってきてもらいました。




坤記 あさりオイスターソース

ここに来たら絶対外せない「アサリのオイスターソース」味が濃いのですが、たまりません。






坤記 イカ生姜炒め

これも私の定番、「イカの生姜炒め」ニンニクも入っています。
ご賞味あれ!





坤記 蒸し魚


えび同様、前もって市場からしいれてもらいました。
広東料理の定番「蒸し魚」
白いご飯に汁と一緒にかけて食べるのも良し!



坤記 カエル

カエルです。
エシャレット?と良く合います。




坤記 豆腐からあげ


「豆腐のからあげ」シンプルでホッとします。
濃い味が多いので、ちょっと箸休め。




坤記 ソーセージご飯


絞めは、「ソーセージご飯」香の良いソーセージ大好きです。
中華の香料が嫌いな方には向きません。





最後はデザートのお店「Sift」です。

ここは、最近見つけました。
とても洗練されています。
東京は世界でも最もスイートが洗練されていると思っていましたが、香港も捨てたものではありません。
このお店は中華デザートではありませんが、是非一度足を運んでください。
後悔はしません。
見るだけで味が伝わってきます。
詳しい説明はいたしません。

Sift 外観Sift カード








Sift バナナ







Sift イチゴSift イチゴ クローズアップ







Sift ミルフィーユ






香港 クリスティーズ オークション

香港 オークション会場








5月30日開催の香港クリスティーズオークションに参加しました。
ロット数430点、午前11:30から午後8時まで、途中1時間の休憩を挟みますが、連続8時間半の長丁場です。
高額品の世界的な需要の高さを背景に結果は、落札金額合計38百万ドル落札率82%(ロット数)、88%(金額)と好調を維持しています。

 オークションで人気のあるものは、二つと無いようなユニークなものか、D I Fのような特別なレポートが付いて一見分かりやすく思えるものか、所有者や来歴に魅力のあるもののいずれかです。
残念ながら、高品質でも特別なレポートが付いていないものは、プロしか競らないので、値上がりは限られています。見方を変えれば、目さえ利けば、掘り出し物はあります。

 オークションの競りあがる仕組みに電話によるビットがあります。
会場に来ることが出来ない人や公に顔を出したくない人が電話でオークションに参加します。
20万ドル(約2千4百万円)を超える商品の殆どは、競り落とされます。
香港の場合は、各国担当の30人ほどのオークションの社員が顧客の代わりにビットします。
顧客は、実際に会場にいない分、想像が膨らみ、ビット問う係の声から臨場感が高まり、場合によっては、平常心を失い深追いをすることがあります。
これは、スポーツ等のラジオの実況に興奮するのに似ています。

 無処理と処理のカラーストンの価格差がますます広がっています。
特にルビー、サファイアの加熱の有無は以前では考えられないほどになっています。
更に産地の差も加わり、同じ宝石種でも価値はピンキリです。
但し、産地が良く、無処理でも美しくなければ意味がないので、注意が必要です。
実際に、今回もそのようなものが高値で落札されていました。

続 ピジョンブラッド

いつもながら、ピジョンブラッドについて皆さんの関心は高く、ご質問も多く戴きます。
ゆもさんからのコメントにここでお答えしたいと思います。

Gubelin研究所は、もともとゴルコンダ等の特別な宝石には付記として別紙にコメントをつけていましたが、ピジョンブラッドに言及したのは、タイのGRSのレポートにピジョンブラッドと言うコメントが載ってから本格的になったと記憶しています。

1999年に元Gubelin研究所のラボに勤めていたDr. Perettiがバンコクにラボをオープンして、当初ある範囲の色のルビーにVivid Red(Pigeon blood)と記したレポートを発行していました。
これには、我々も困っていましたが、後にGRS Pigeon blood typeになりました。
ルビー、サファイアの集荷地と言う地の利もあって、このレポートがインターネットの業者等に出回り、市場シェアが高まりました。
見かねたGubelinが積極的にある範囲のルビーにコメントとして、下記のように記し始めました。

This colour variety of ruby may also be called “pigeon blood red” in the trade.

この表記には、大きな違いがあります。
GRSは、GRS内のPigeon bloodの基準に照らし合わせてと言う意味ですが、Gubelin研究所は概念的で商売上「pigeon blood red」と呼ばれることがあるとしています。
では、どのように決めているかと言うと身も蓋もありませんが、考え方に大きな違いがあります。
また、Gubelinは別紙に「pigeon blood red」について詳しく書いています。
 
私もラボが価値に関する範囲に言及することには反対です。
しかし、既にGIAが品質の一部についてダイヤモンドグレーディングレポートを発行して久しく、小売の世界では品質の基準になっています。
グレードだけで美しさは判断できないことを宝石に詳しい方はご存知ですが、長く使われてきたことと便利さで広く浸透しています。
このことから、誰かが品質の範囲について決めることを止めることは出来ません。
しかも、範囲を決める人は、良いものとそうでないものを別にしようとして始めますので、厄介です。
線を引けば、必ず矛盾も出てきます。
その矛盾をついて、ディスカウンターが活躍するも私たちは経験済みです。

 私に出来るのは、「レポートを鵜呑みにしないで、自分の目で美しさを判断してください」と言い続けることです。

Gubelin研究所の「pigeon blood red」については、日を改めてご紹介したいと思います。

ピジョンブラッド

ルビーのピジョンブラッドについて読者の方から質問がありましたのでご説明いたします。

そもそも、ピジョンブラッドは伝統的なヨーロッパの概念です。
決して、範囲が厳密に決められているものではありません。

その概念が形成されたその当時の環境を以下にまとめます。

1.産地
 良質のルビーはビルマのモゴック鉱山に限られていた。
2.処理
 当時は、現在のように高温加熱の処理は存在していないので、
 宝石品質のルビーの透明度は高かった。
3.ジュエリーのメインの宝石には存在感のある大粒が使われていた
  多くは、3カラット以上で日本のように1カラット以下のものをメインストンに仕立てることはなかった。

以上のこととピジョンブラッドは濃い赤色ということを合わせると。

ビルマのモゴック鉱山産の無処理でメインストンサイズの濃い赤のルビー」と言うことになります。

同じ濃い赤色だったら、1カラット以下の小粒のものでも良いのではと言う方もいらっしゃいますが、濃くても大粒なら内側からモザイク模様が浮かび上がり明るくなるのに、小粒は、モザイクが小さく私たちの眼には明るく感ぜず、真っ暗な印象になってしまいます。

また、ビルマ産ルビーの多くは紫外線に当てると蛍光を発します。
もともと紫外線を含んでいる自然光の下では燃えるような赤になることも美しさの源です。

更に当時は今より品質の高いものがジュエリーになっていたので、より透明度が高く、モザイク模様もより鮮明で美しいルビーの代名詞になったのだと思います。
今のように加熱のものが殆どの場合は、透明度が高くないので大粒で濃い赤色でもモザイク模様は弱くなります。

以上の条件を満たすピジョンブラッドと言われるようなルビーは限られています。
もちろん、出会えたら幸運ですが、言葉に拘らずにより大粒で少し明るい透明度の高いルビーを選んでみたらいかがでしょう。
日常生活の多くの場面で美しい赤色を発します。

そして、4ミリ以下のような小粒のものは1カラットサイズのものより更に薄めがジュエリーとして綺麗になります。

宝石は余裕資金で購入

先日、ある宝石店さんが倒産しました。
その名前を聞いて、24年前の体験が昨日のように蘇りました。

大学を卒業したての私が現在の会社に入って間もない頃のことでした。
宝石の輸入卸が本業でしたが、小売の現場を体験する目的で、
宝飾品卸の取引先に依頼して、その得意先のお店で数日研修をしました。

ちょうど、そのお店は店頭催事の期間中で、たくさんのお客様が来店され、賑わっていたのを覚えています。
当時の私は、宝石のことは言うに及ばず、社会人としての経験もない若造で、接客の手伝いなど出来るわけがなく、ただただ、お店の方の邪魔にならないように後ろに控えているのが精一杯でした。

その時そこで見たものは、販売員さんがノルマを達成するために、ターゲットのお客様に電話をかけまくって来店を促し、分割払いを武器に執拗に販売する姿でした。
電卓の裏に信販会社の金利表が張ってあり、『月々に直すとこんなに小額な支払いで価値あるものが手に入る』と強調していました。
高齢のお客様も多く、年金だけで生活している方もいらっしゃいました。
店員さんの中には年金がいつ入るか知っている人もいて、それに合わせた支払いを薦める光景にも出くわしました。
既に以前に組んだクレジットを支払い中のお客様に対しても、言葉巧みに更なるクレジットを薦める強者もいました。

悲しいことに、ノルマが達成できない販売員さんは穴埋めに自分でクレジットを組んで購入していました。
その額が月々の給料に近いと嘆いている人もいて、この方々も被害者なのだと分かりました。

この時に目にしたことが、ずっと私の頭から離れることはありませんでした。
実は、これ以後このような販売に立ち会うことはなかったのですが、初めての小売体験が強烈過ぎて、思い起こす度に憤りを感じていました。

もう、お気づきですね。
このお店が倒産したのです。
報道でご存知だとは思いますが、クレジットを使った強引な訪問販売等が社会問題化し、信販会社が審査を厳密にするようになった結果、この手の営業が成り立たず倒産が相次いでいます。

信販会社や小売店に世間の非難が浴びせられていますが、お年寄りのような弱者を別にすれば、無理して買う方にも問題があります。

生活に必要なもの−家や場合によっては車−の購入に無理のない範囲でクレジットやローンを組むことは致し方ありませんが、宝石は、無理して買うものではありません。
何かの記念に思いを込めて購入したり、プレゼントするものです。
宝石は、余裕資金で購入してください。
余裕資金で購入した宝石は、人生に潤いを与えてくれます。

余談ですが、ある老舗の宝石店の社長さんにクレジットの比率を伺ったことがあります。
結果は、殆どないそうです。
このお店は、商品も接客も一流で業界でも最も尊敬できるお店の一つです。
無理して販売しない姿勢が全てに表れるのでしょうね。
皆さんもお店選びの目安にしては如何でしょうか。

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原田信之

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