ジュエリーコンシェルジュ原田信之

諏訪貿易が提供しているジュエリーの相続資産の査定・仲介のサイト「宝石ドットコム」の責任者:原田信之のブログ

合成ダイヤモンドのグレーディングレポート

今年からGIA合成ダイヤモンドのグレーディングレポートを発行し始めました。

鑑別結果は業界で古くから使っているシンセティック ダイヤモンドではなく
Laboratory grown(ラボラトリーグロウン)としています。
消費者が少しでも天然のイメージを持たないように言葉を選んだようです。
業界も合成ダイヤモンドが存在するのは事実で、しっかり天然と区別されるためには必要と考える方が多いようで概ね前向きに受け止めているようです。
門を閉ざすと合成を作る側からの情報が遮断されるへの不安が鑑別会社にはあるようです。
また、レポートの要所に黄色を使って天然ダイヤモンドのレポートとはっきり区別しています。

鑑別結果の言葉は歓迎ですが、合成ダイヤモンドにグレーディングレポートを発行することには反対です。
鑑別のレポートならば分かりますが、価値に繋がる稀少性の一部を判断するレポートを、いずれは思い通りの品質を作ることが出来るであろう合成ダイヤモンドにつけること自体意味がありません。
科学の進歩によりDカラーであろうと、Fancy Vividであろうと自由に出来るはずです。
また、設備さえ作ってしまえば、コストはどんどん下がっていきます。

合成ルビーの歴史を考えるとヒントになるかもしれません。
合成ルビーは既に100年も前に出来ています。
当初は、鑑別方法が分からず、天然と同様な価格で取引されていたと思われますが、鑑別技術が確立したことと、工場で大量生産が進んだ結果、現在では、どんな色味でも安価で販売されています。
素材の価格より研磨賃の方が高い場合もあります。
もし、合成ルビーのレポートに カラー:ピジョンブラッド クラリティー:VVS1と記されていても有難がる人がいるでしょうか。

誤解のないように、付け加えておきますと、現在は結晶の成長の軌跡を調べること等で天然か否かの鑑別は可能です。
ただし費用がかかりますので、ある程度のサイズと品質のダイヤモンドに限られます。それより小粒は、個々の会社のトレーサビリティー(追跡可能性)に頼らなくてはなりません。

「宝石の稀少性」 

まとめです。

装身具として価値があり稀少性の高いサイズは、少なくとも1カラットサイズ以上、出来れば3カラットサイズ以上であれば理想、と言うのが私の意見です。

DTC(以前のDe Beers)の原石販売でも研磨済みで2カラットが研磨できる原石は、複数が一袋に入ったロットで行われますが、研磨済みで3カラット以上に上がる原石は、1個、1個が個別に販売されます。この事実を見ても3カラット以上の稀少性が高いことが分かります。

昨今のブームでファンシーカラーのダイヤモンドは、1カラット未満でも色の濃いものは大変高価ですが、私にとってはファンシーカラーダイヤモンドも例外ではありません。
これは、あくまでも国際的な再流通市場での価値から考えたもので、コレクターの方の価値を否定するものではありません。

クリスティーズ下見会

昨日、5月に行われる香港クリスティーズの下見会に行ってきました。

15ct D IF MQ Type a









今回のダイヤモンドの目玉は、15カラットのマーキスダイヤモンドです。
Dカラー IF タイプa 
落札予想価格 US$850,000〜$1,200,000
透明度が非常に高く、まるでロックアイスのようなダイヤモンドでした。

その他では、ロットNo.2097の4カラットのビルマ産 ルビーが特別に目を引きました。

Ruby 4.10ct







もちろん無処理です。
今まで見てきたルビーの中でも透明度は群を抜いています。
バルジも少なく、程よい浅さが私好みでした。
落札予想価格は US$245,000〜$350,000です。
この品質のルビーは、殆どないので、高い安いはいえませんが、
1カラット当たり約1,000万円です。
同じサイズのダイヤモンドで最も高いものを遥かに凌ぎます。
国際的には、無処理のルビーの大粒で高品質なものの高騰が続いています。
正直なところ、価格についていけません。
このサイズでも欧米のトップジュエラーにとっては少しサイズが小さいので、意外に競らないかも知れません。
チャンスがあれば良いのですが。

残念ながら写真は、載せられませんが、暫くするとウエッブカタログでも情報を見ることが出来ます。

実際のオークションは、5月30日に香港で行われます。
私も参加を予定しています。
ブログでご報告します。


ジュエリー相談室

ジュエリー相談室にジルコンについて問い合わせをされたC.I.様

メールが戻ってきてしまいました。
正確なアドレスをお送りください。


「宝石の稀少性」 

理論的に考えると前回のブログのようになりますが、実際に本当に稀少な宝石とはどんなものでしょう。

私は、以下の2点からサイズが大切な要素と考えています。

.ークション等の再流通市場での価格=人気度
∩身具としての価値

,虜椴通市場では、商品が持っている本来の価値があぶり出されます。
たとえば、メレーダイヤモンドがプラチナや18金にたくさん留められた豪華なリングを3百万円で購入して、オークションに出品しても恐らく5分の1〜10分の1程度の価格で落札されることが多いのではないでしょうか。
有名ブランドでも、そのスタイルの流行が終わっていると程度の差こそあれ傾向は一緒です。
再流通市場では、業者も参加するので中間マージンや分かりづらい工賃は考慮されません。
では、同じ3百万円で1.5カラットのマーキスシェイプのダイヤモンドソリテールリングを買っていたらどうでしょう。
流通マージンによりますが、メレーダイヤのジュエリーより有利な価格で落札されることが多いのが事実です。
これは、メレーダイヤのジュエリーは、同じようなものがたくさん作ることが出来るのに対して、1.5カラットのダイヤモンドの量は限られていることに対して市場が出した答えです。
△料身具としての価値も再流通市場での価値に繋がります。
国や地方で宝石の好みは異なりますが、宝石は国際商品なので、長期には国際価格に収斂します。
日本人は、メインストンリングでも欧米より小粒で高品質が好まれると業界の方が良く言われます。
このようなジュエリーは、日本のオークションでは取り扱われますが、決して出品者にとって良い価格はつきません。
これは、宝石の価値以前に宝石のサイズとジュエリーのスタイルが合っていないことが要因です。


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