ジュエリーコンシェルジュ原田信之

原田信之 所有されているジュエリーの活用方法をアドバイスする株式会社ジュエリーアドバイザー アンド ギャラリー JAAG(ジャーグ)の代表のブログ。オークションの査定や百数十回に及ぶ宝石の海外買い付け、ジュエリーのプロデューサーとしての経験を生かして、相続や売却、資産性のある宝石の購入のアドバイスをします。

ブライダルプランナー

先日、恵比寿のバンタンデザイン研究所でダイヤモンドの講義をしてきました。
宝石業界の方やジュエリー愛好家の方の前でお話しすることはありますが、
今回は、今人気の職業のブライダルプランナーの卵の方達が対象です。
年齢は18歳から25歳の希望溢れる若者です。
あまりの若さに始めるまでは不安でしたが、皆さん非常に礼儀正しく素直でびっくりしました。
日本の若者も捨てたものではありません。
皆さん、がんばってください!!

内容は、ダイヤモンドの品質について、本質的に説明しました。
詳しくは、バンタンデザイン研究所のブログをご覧ください。

バンタンデザイン研究所 広報スタッフ“サチコ”のブログ

サチコさん(綺麗な方です!)上手にまとめていただいてありがとうございます。

以前、All Aboutでもダイヤモンドの選び方と宝石の処理についての講座をいたしました。
更に詳しく知りたい方は、ご覧ください。

男のためのジュエリー講座 男ならダイヤモンドは感性で選ぶ

男のためのジュエリー講座 ジュエリーに施される「処理」



ジュエリーの大衆化と宝石の処理

ルビー、サファイア、エメラルドのように伝統的な宝石はそもそも綺麗なものは少なく高価です。
だからこそ「宝石」です。
それが、ジュエリーの大衆化でその需要に応えるために本来価値の低い低品質なものに加熱含侵をして供給を増やしたのが宝石の処理の歴史です。
処理されたものはもともと宝石品質ではないのです。
反対に言うと、宝石品質でしたら処理は必要ありません。

今までは、情報が足りないため、処理と無処理の価値の差がはっきりしていませんでした。
処理の技術が進んだ結果、供給が飛躍的に増え、無処理のものとの価格差が広がり始めています。
この差は更に広がり、処理する前の品質に見合った価値にいずれ収斂すると思います。

20年前は、そこそこの品質でも3カラットを超えるルビーはなかなか見ることが出来ませんでしたが、今はかなり安い価格で巷に溢れています。
加熱等の処理技術が進み、出現率を圧倒的に上げています。

エメラルドは10年以上前から含侵処理が著しくなり、ルビー、サファイアよりも前に価格が既に下がっています。

正直なもので、オークション等の再流通市場では既に大きな価格差がついています。

無処理で美しいものは限られているので、現実的には処理されたものが商品の中心になります。
処理されたものを購入されるときには、価値に見合った価格であるか注意する必要があります。
もちろん正確な情報開示がされていることが前提です。

続 カシミールサファイア

前回の続編です。

カシミールサファイア 22.66カラット クッションシェイプ
落札価格 $3,064,000  1ドル120円換算で3億6千7百万円

オークションのカタログによると、このサファイアは1886年に$2,200で購入されたそうです。
何と1,300倍以上になったことになります。
James Hill氏は、家族の財産の為に購入されたそうですが、120年後に1,300倍になったことは
正に思惑通りだったのではないでしょうか。


このオークションではこのほかにレッドダイヤモンドが特筆すべきでしょう。

1.59カラット ラディアントカット 
Fancy Purplish Red VS2
落札価格 $958,400 1ドル120円換算で約1億1千5百万円
     1カラット当たり$602,76 約7千2百万円

個人的には、レッドダイヤモンドの美しさは評価していませんが、ダイヤモンドの1カラット当たり価格のオークションでの記録はレッドダイヤモンドが持っていることからコレクターには格好のアイテムです。

カシミールサファイア

少し前ですが、4月25日にニューヨークのクリスティーズオークションに出品されたカシミールサファイアが信じられない価格で落札されました。

Kashmir Sapphire 22.66ct from James j. Hill













22.66カラット クッションシェイプ
落札価格 $3,064,000  1ドル120円換算で3億6千7百万円
            1カラットあたり約$135,000 約1千6百万円

サファイアのオークションの価格としては、過去最高の価格です。
同時に1カラットあたりの価格も過去最高でした。

このサファイアは米国のグレート・ノーザン鉄道(GN Great Northern Railway)の建設で有名な鉄道王ジェームス・J・ヒル(James J. Hill 1838−1916)が残した由緒正しい宝石の一つです。

実物を拝見していないので、美しさはお伝えできませんが、落札価格にはショックを受けました。
オークションの常で最後にどうしても落札したい人が二人残ると相場では考えられない価格になることが良くあります。
ただし、宝石は一つ一つが異なり、落札価格が相場になりますので、高い安いは安易に言うことが出来ませんが、これで、カシミールサファイア全体の相場が上がる気配がします。
既にここ2年はビルマ産の無処理ルビーは、相場が跳ね上がっています。
次は、カシミールサファイアかも知れません。

稀少性の高い宝石は、既に過熱状態です。
まだ上がり続けるか否かは分かりませんが、長い目で見れば、価格は上がれば下がります。
もっと長い目で過去を振り返れば、貨幣価値の下落によって上がり続けています。
何れにしても、宝石は投機で買うべきでありません。
あくまでも、身に着けて楽しむことが目的で、楽しんだ後にもある程度の価値が残ると考えると良いでしょう。

このオークションのハイライトはインドのマハラジャが所有していた天然真珠のネックレスのセットでした。
こちらも、オークションにおける天然真珠の価格では過去最高でした。
価格は、何と$7,096,000 約8億5千万円です。
こうなるとコメントのしようがありません。
天然真珠は、ある程度計画的に生産できる養殖真珠と異なり貝が偶然に作り出した稀少性の高いものです。
カシミールサファイアも天然真珠も稀少性が高いことに加えて氏素性が良いことが高値を生みました。


ロジウムメッキ

お問い合わせがありましたので、ロジウムメッキについて少しご説明します。

宝石にはメッキはかかりませんが、真珠やサンゴなどの有機質やトルコ石、オパール、エメラルド、ヒスイは、その工程で宝石にダメージを与える可能性があるのでメッキに向かないとされています。
これらのジュエリーにメッキを施す場合は、予め石留めの段取りをしておいてからメッキをかけます。
その後で石留めをしますので、爪の頭のメッキが剥げることもありますが、綺麗に仕上げますので、目立ちません。
そのほかの宝石の多くは、メッキでダメージを受けませんので、最後にメッキがかけられます。

ロジウムは、プラチナに比べて硬いので、プラチナに施す場合は保護のためと説明される場合がありますが、経験的に保護よりも、より白く仕上げることと、接合部分のロウ材の露出を覆ってしまう方に重点がおかれていると思います。

本来、ホワイトゴールドは黄色味が多少残りますが、最近は、割金の調整でかなり白いホワイトゴールドも開発されています。
加工が難しくなければ、今後はメッキが不要か、剥げても目立たないホワイトゴールドが多くなるかもしれません。

極論ですが、シルバーもホワイトゴールドもプラチナもロジウムメッキをかければ、見ただけでは見分けがつきません。ただし、メッキなので使っているうちに剥げる可能性があります。
特にリングやブレスレットは使っていれば、当たったり、擦れたりして剥げるのは避けられません。



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