ジュエリーコンシェルジュ原田信之

原田信之 所有されているジュエリーの活用方法をアドバイスする株式会社ジュエリーアドバイザー アンド ギャラリー JAAG(ジャーグ)の代表のブログ。オークションの査定や百数十回に及ぶ宝石の海外買い付け、ジュエリーのプロデューサーとしての経験を生かして、相続や売却、資産性のある宝石の購入のアドバイスをします。

スリランカ産サファイア

京都高瀬川の桜







これは、京都高瀬川の桜です。
散り始めの花びらが清流にのって流れていました。

先週の後半は近畿圏に出張していました。
運よく、京都の桜が最高潮を迎えていました。
やはり、古都京都の桜は趣が異なります。
移動の途中でしたが、思わず足を止めてシャッターを切りました。
皆様にも雰囲気が伝わればよいのですが。

Laguna The Bar
神戸では、紹介されたバーに行ってきました。
名前は、「Laguna The Bar」
携帯電話のカメラ画像なので不鮮明ですが、なかなかの雰囲気です。
幅のある15メートルのバーカウンターが立派で、このカウンターに
背の高い椅子ではなく、低い大きなソファーがセットされているのがユニークです。
コルビジェのソファのような座り心地に時間を忘れてしまいそうです。
ボトルの並んだ棚の後ろの照明が連続した円を描き印象的です。





海外で買い付けをしていないときは、毎日、ジュエリーの査定をしています。

先週は、個人のコレクターと思われるサファイアのリングをまとめて査定しました。

ジュエリーのスタイルから40年以上前のものと思われました。
大粒のサファイアは、透明度が高く、優しい色をしているので、一目で無処理と分かります。
産地は、色とシルクの特徴からスリランカ産と思われます。
現在でも、スリランカから無処理のサファイアが供給されていますが、昨今の無処理ブームで、それまでは加熱処理をして市場に出していたような品質の低い素材のものが目立ちます。
今回のものは、高温加熱処理が出現する前のものなので、素材そのものが美しいものです。
お見せできないのが、残念です。

私事ですが、査定に集中しすぎて、緊張性頭痛に悩まされています。
適度にブレイクをしなかったことが原因です。
皆様も気をつけてください。

明日からバーゼルショーが始まります。
弊社も出展していますので、今週末に私も様子を見に行きます。
バーゼルの様子も紹介していきたいと思います。



桜とピンクダイヤモンド

ソメイヨシノ








昨日の新宿御苑のソメイヨシノです。
首都圏では、初夏のような天候の中、誰もが桜のはかない上品なピンクを存分に楽しんだことでしょう。
でも、良く見るとはっきりピンクと分かるのは花弁の元だけです。
周りの花びらは殆ど真っ白ですね。
これは、人間の目が全体を捉えて、ピンクが強調されるのでしょう。
これは、宝石のファセットのモザイク模様もまったく同じです。


African Pink Diamond







4カラットサイズの南アフリカ産のピンクダイヤモンドです。
この上品なピンク色は、桜の色によくたとえられます。
ファセットのモザイク模様を見ると淡いところ、濃いところがあるのが分かります。
プロのバイヤーでこのピンクを好きな方は少なくありません。
私もピンクでしたら、アフリカ産又はブラジル産が好みです。
大きな結晶がでるのでサイズも楽しめます。


それに対し、コレクターや販売員の方に人気があるのは、オーストラリアのアーガイル鉱山産の紫がかったピンクダイヤモンドです。
濃い色が特徴で、メレーのような小粒のピンクでは他の産地のものと比較にならないくらい良く発色します。
下のエメラルドカットのピンクダイヤモンドは典型的なアーガイル産です。
良く見ると紫の他にブラウン味を感じます。

Argyle Pink Diamond







これは、アーガイル鉱山は、もともとブラウンのダイヤモンド原石を多く産出し、ピンクはそのブラウンの原石の中から出てくるからです。
ブラウンダイヤを研磨しているインドの業者の金庫には、たまたま出てきたピンクがひっそりとしまわれていることがあります。殆どはプライベートコレクションにしてしまっていますが、運良く取引が出来ると、破格な値段で買うことが出来ます。ただしこのコレクションが特品であったことはありません。世の中そんなに甘い話はないものです。







エメラルドカット ダイヤモンド

EM 5ct 斜めから








これが、今回の出張で買い付けしたダイヤモンドの一つです。
とても美しい5カラットサイズのエメラルドカットです。




前回、チェックポイントの項目を書きましたが、
写真を見ながら説明します。

EM 5ct 正面から







まず、正面を見てください。
縦横の比率は、GIAの教本では1:1.5〜1.75とありますが、流行も好みもあります。
現在の主流は、アッシャーカットの流行もあり短めです。
因みにこれは1:1.22です。私は、このぐらいが綺麗だと思います。
次にコーナーの大きさも重要です。小さすぎるとエメラルドカットの良さが出ません。大きすぎると8角形のようになります。大きすぎず小さすぎないバランスが大切です。たいていの場合、このコーナーに爪をかけますので、爪の形状によってはコーナーを強調しますので、大きさは重要です。
ファセットのシンメトリー(対称性)は、ガラスの箱に入れたほうが、正確に判断できます。特にキュレットが中心にあるかどうかは、美しさにも影響します。
最も難しいのは、白く見える部分と黒く見える部分のバランスです。私たちは、モザイク模様のバランスと言います。パビリオンとクラウンのバランスにもよりますが、深すぎると左右から中心にかけての蝶ネクタイ状の部分が黒くなりすぎます。また、あとで出てきますが、全体の深さが程よくても、裏の形状が悪いとぼやけます。この写真ぐらいのバランスが私は好きです。



EM 5ct 横から







横から見たところです。キュレットが程よく短いために左右からキュレットにかけての絞り込まれているのが分かります。私は、「お尻が引き締まった」と言う表現をします。
もう一つ注意しなくてはならないのが、贅肉です。ほとんどのエメラルドカットはガードルからキュレットが直線ではありません。3段の折れ線を描きながらすぼまっていきます。この折れ線の角度がつきすぎていると最悪です。輝きを悪くすると同時にジュエリーに仕立てるときの自由度を奪います。つまり、石座を絞り込もうと思っても、この部分が邪魔をして綺麗に出来ません。更に見た目の大きさが変わらないのに重さが重くなるので、単価が同じなら価格が高くなります。写真のように贅肉がなくお尻の引き締まったものは、多くありません。なぜなら、研磨職人は原石から出来るだけ目減りを少なく研磨するのが腕の見せ所と教育されているからです。これは、原石も形や場面の大きさで取引されるのではなく、重さで取引されているからです。



EM 5ct フェイスダウン







最後に逆さまにしてお尻の状態を見てください。
この石は、若干クラウンが薄いのですが、パビリオンの角度(お尻の引き締まり方)が良いのでバランス良い輝きを得ています。もちろんテーブルの大きさもクラウンやパビリオンの比率に応じて、適切なものがあります。



全てを説明することは出来ませんが、ファンシーカットの買い付けは難しいものです。ラウンドと比較になりません。バイヤーの腕の見せ所です。





「イスラエルのダイヤモンド産業の現在」

久しぶりのイスラエルのマーケットは大きく変貌していました。
以下に現状をまとめます。


       「イスラエルのダイヤモンド産業の現在」
      −グローバル戦略と大粒化で生き残りにかける−

 ここ十年のイスラエルのダイヤモンド研磨産業は後退を余儀なくされています。数万人も擁した研磨工は1,000人程度にまで減少しました。

低賃金を武器に躍進を続けるインド研磨のダイヤモンドは、種類を広げ、サイズアップをして彼等のシェアを奪ってきました。

更にパレスチナとの紛争による治安の悪化が、バイヤーを遠のけ、状況を悪くしています。

このため一時はイスラエルの人たちも将来を絶望視していました。

しかし今は置かれた状況に対応し逞しく生きています。

現在の業態を以下の4つに分けて報告します。



1.本社機能

鉱山会社のサイト等で原石を購入し、主に中国やアジアの自社工場で研磨後、香港、ニューヨーク、アントワープの現地オフィスに振り分けて販売しています。

特に中国市場を抱える香港の重要性が高くなっています。

そのため原石の輸入は増えています。

また、ジュエリーメーカーやナショナルチェーンとタイアップすることも多く、イスラエルはその際の本社機能を果たしています。

資本が必要なので大手業者が中心です。



2.大粒にシフト

会社の規模を問わず、自然な流れで研磨賃が占める割合が少ない1カラット以上の商品にシフトしています。

機械の進歩により技術力の差は少なくなっていますので、原石の調達力が問われています。

3.特化

例えば、これまでプリンセスカットの2ミリから2カラットまで揃えていたところを、一番と得意なサイズへと絞り込んでいます。

総研磨量は減っていますが、0.2カラット以上のファンシーシェイプの研磨は依然イスラエルが大きなシェアを握っています。

又、ジュエリーや時計の枠に合わせてカスタムメイドで特殊なカットを行うニッチマーケットに特化している業者もいます。

この分野は他の研磨地の追随を許していません。



4.インドから買い付け

低品質なものをインドから買い付けて3〜4%の口銭で販売する業者が増えています。

最も安易な方法なので、同業者からは冷ややかに見られています。



 日本ではイスラエルからの直接の輸入は減少していますが、グローバルに商品の流れを捉えて見ることが大切です。

ユダヤの結婚式

ユダヤの結婚式








ユダヤ人の友人から招かれて息子さんの結婚式に出席しました。
ユダヤ人の結婚式は長時間なので有名です。
夜の7時半から式(儀式)が始まり、9時ごろから宴会に入って、
終わるのがだいたい朝の4時とか5時です。

私は2時で失礼したので、あとで聞いたところによると、
今回もその類に漏れずのようでした。

宴会の間、食事とダンスが延々と続き、会場はディスコ(クラブ?)
そのものです。
大声で話さないと会話が成り立ちません。

写真は、新郎新婦とラビです。
ユダヤ人の結婚式で印象的なのは、
儀式の最後でラビが新郎にグラスを渡し、
新郎が踏みつけて割るシーンです。
迫害の歴史を忘れない意味があるそうです。
これを見ると、流浪の末にやっと自分たちの国をこの地につくり、
ここに拘る理由を見たような気がします。


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