ジュエリーコンシェルジュ原田信之

原田信之 所有されているジュエリーの活用方法をアドバイスする株式会社ジュエリーアドバイザー アンド ギャラリー JAAG(ジャーグ)の代表のブログ。オークションの査定や百数十回に及ぶ宝石の海外買い付け、ジュエリーのプロデューサーとしての経験を生かして、相続や売却、資産性のある宝石の購入のアドバイスをします。

「自分でできるジュエリーの品質判定」セミナー開催

セブンアカデミーセミナー

家庭画報で有名な世界文化社が開催しているセブンアカデミーで諏訪貿易株式会社の会長の諏訪恭一がセミナーを開催します。
全3回でジュエリーの品質判定がある程度できることを目標とします。
セミナーは実習形式で、ジュエリーを手に取りながら行いますので講義だけのセミナーとは理解度が違います。
私も助手として参加しますので、ご興味ある方は是非ご参加ください。

申し込みはこちらで。
セミナー申し込み

見逃したら一生悔やまれる「ギメル展」

ギメル展パンフレット表

 ギメルさんの初めての展覧会が9月9日(土)から17日(日)の9日間に名古屋の松坂屋美術館で開催されます。私が初めて穐原さんにお会いした頃から現在までの500点もの作品が揃うそうです。
 ギメルさんの真骨頂と言えば宝石を石畳のように敷き詰めたパヴェセッティングです。世界最高峰のパヴェセッティングと透明度が抜群に高い正にミュージアムクオリティの宝石を一同に見る事が出来ます。ギメルさんのジュエリーを一度見てしまうと今までのジュエリーは何だったのかと自問することになります。(展覧会の時間等詳細は上の案内参照)
 特設ミュージアム・ショップでオリジナルグッズ(下の案内参照)も発売されるようなのでギメルファンの方は売り切れる前に行く事をお勧めします。
 ジュエリーに携わる方とジュエリー愛好家はこの機会を逃したら一生後悔します。9月は万障お繰り合わせて名古屋に駆けつけましょう!
ギメル展パンフレット裏

 山口遼さんがブランドジュエリー2017SUMMER-AUTUMNで紹介文を執筆されたので是非一読して下さい。私の文章よりずっとギメルさんの世界観が広がります。(クリックして拡大)
山口さんギメル展紹介文前文

山口さんギメル展紹介文後文



Van Cleef & Arpels Mastery of an Art残り10日

Van Cleef & Arpels Mastery of an Art

京都国立近代美術館で行われているVan Cleef & Arpels Mastery of an Art展が残り10日となりました。
今月半ばに遅ればせながら私も見てきましたが、なかなかの内容でブログにご紹介するのが遅くなり後悔しています。

 何より最初のコーナーの裏と表両方から見ることが出来る展示がすばらしく、プロの興味は表よりむしろ裏側の構造や仕上げなのでその技術の高さを存分に味わうことが出来ます。特に1906年の創業から1920年代ぐらいの初代の情熱が感じられる時代のジュエリーが素晴らしく、Van Cleef & Arpelsと言うブランドの頂点を実感出来ます。

 また、使われているジェムストーンの色や特徴から時代時代の産地が分り、現代のものとの比較も出来て勉強になります。

 自社工房の各セクションの動画がモニターで見る事が出来るコーナーもありますが、これは動画のまとめページより楽しむ事ができるので是非ご覧ください。特にジュエリーを創る事に従事されている方には又とない機会です。

 残り10日となりましたが、関西方面に行かれる方は少し足を伸ばして行かれては如何でしょうか。
平日でも2時間ぐらいの時間は欲しいところです。

工房動画まとめページ

あなた知らないオークションの世界

5ct ピンクダイヤモンドリング

 ジュネーブ、ニューヨーク、香港と言えば世界3大オークション開催地だ。ジュエリーのオークションに限っても1回で取扱高が100億円を超えることもある。その他の世界の主要都市でも行われるが3都市に比べると取扱高に開きがある。メインのオークションは各地で年2回春、秋に開催されるのでシーズンになると毎週のようにどこかの都市で開催されていることになる。

 オークションが開催されない国は近くの大きなオークション開催地が担当する。例えば日本では残念ながら国際オークションは開催されないので、香港が担当のエリアとなる。もちろん担当以外の開催地に出品する事は可能だが、出品者の強い希望や特定の地域で人気のあるアイテム以外は原則として担当地域での出品となる。

 絵画でも世界で通用する画家は印象派の一部であるように、ジュエリーも世界的ブランドは数えるほどだ。多くのブランドは特定の地域での人気が高い。一番大きなマーケットの米国ではTiffany & Co.を筆頭にDavid Webb、Henry Dunay、Fred Leighton等が人気だ。Mikimotoも米国の他に日本からの需要で香港でも人気がある。日本からはGimelと弊社SUWAも香港のオークションにブランドとして出品されている。

 ブランドの他に宝石種にも地域色がある。ルビー、サファイア、エメラルドに代表されるカラーストンの大粒はアジアでの人気が高いので香港での出品が圧倒的に多い。地域を超えて特定の民族に好まれている代表は翡翠だ。翡翠は中国系の人々に需要が限定されるので香港での取引が殆どだ。中国の文化の影響が強い日本でも明治から昭和の半ばまで翡翠のジュエリーが人気だったが、現在は主に出品に限定されている。

 宝石の大きさに拘る地域もある。品質よりも大きい事が何より優先するのは中東地域で、その反対に大きさよりも品質に拘るのは日本だ。1カラットサイズ程度の大きさのカラーストンの周りをダイヤモンドで取り巻くスタイルは日本限定になる。いくら品質が良くても国際オークションでお目にかかる事はない。世界では宝石は「大きい事は良いこと」になっている。

 時代や由来(Provenance)に強い地域もある。作られてから100年以上を経過しているアンティークジュエリーは主にロンドンで競られる。また、王室の誰が所有していたと言うような由来のはっきりしているジュエリーはジュネーブが得意だ。

 ジュエリーは本来インターナショナルなアイテムだが、以上のように地域、民族等でも特徴があるのは興味深い。

文:原田信之

以上、ブランドジュエリー2017 SUMMER-AUTUMN掲載の記事より。

あなたの知らないオークションの世界




Rockefeller-Winston Emerald

18.04ct Colombian Emerald Diamond Ring by YARD

6月20日(火)に行われたChristie's New Yorkのオークションでロックフェラー家に伝わる有名なエメラルドが出品され、エメラルドの1カラット当りの価格のオークションレコードで落札されました。
落札者はHarry Winstonで、Rockefeller-Winston Emeraldと命名されました。
このところHarry Winstonによる歴史的な宝石の落札が続いています。
買い易い価格路線を進むと思われていましたが、原点回帰でしょうか。

エメラルド
コロンビア産
18.04ct
処理:透明度の改良の痕跡なし(Gubelin&AGL)
リングYARD製
落札価格(手数料込み):$5,511,500(約6億円)
1カラット当り$305,500(オークションレコード)
落札者:Harry Winston

私も実際に下見会で見てきましたが、私がこれまで見たコロンビア産のエメラルドの中でも最高の品質です。

由来を以下に記します。

2代目John D. Rockefeller氏は1930年にニューヨークの美術商を通して個人が所有していたエメラルドのブローチを購入しました。
その当時でもこのサイズのエメラルドでこれ以上の品質は見た事がないと美術商がコメントしています。
ブローチはVan Cleef & Apel製ではないかと言われています。
Rockefeller氏はブローチを妻のAbby Rockefferにプレゼントしました。(下のポートレート参照画像:Natasha Kuzmnovic著のYARDより)
Portrait of Abby Rockefeller

Abby Rockefellerが亡くなった後にブローチは解体され子供たちに分けられました。
中心の一番大きなエメラルドは今年3月20日に101歳で亡くなった3代目 David Rockefeller氏が受け継ぎRockefeller家のお抱えのジュエラーYARDによってリングに作りかえれてました。(上の画像参照)


YARDとYARDのジュエリーについてはNatasha Kuzmnovic著のYARDに詳しくあります。
ご興味のある方はご購入ください。
YARD book

ご購入はこちらから。

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