ジュエリーコンシェルジュ原田信之

原田信之 所有されているジュエリーの活用方法をアドバイスする株式会社ジュエリーアドバイザー アンド ギャラリー JAAG(ジャーグ)の代表のブログ。オークションの査定や百数十回に及ぶ宝石の海外買い付け、ジュエリーのプロデューサーとしての経験を生かして、相続や売却、資産性のある宝石の購入のアドバイスをします。

2007年12月

凄いクリスマスプレゼント!

アントワープの20年来の友人から凄いクリスマスプレゼントが届きました。

何と「原石付きダイヤモンド研磨キット」が来ました。

Diamond Cut Set Package










A4版より少し小さい箱には「NEW CUT IT YOURSELF DIAMOND SET」とあります。
「太っ腹だな。」
「持つべきはいい友達だな。」
「やっぱり原石の取引で大もうけしていたんだ。」
と人の懐まで想像しながら、期待が膨らみます。

Diamond Cut Set Package inside










実際に中身も立派です。
原石、ピンセット、ルーペ、やすり、クロス、説明書と充実しています。
更にわくわくしてきます。

説明書に沿って見て見ましょう。


Instruction Step 1





 ■ステップ1
「箱から紙の包みを取り出しましょう。」


Instruction Step 2





 ■ステップ2
「気をつけて包みを開けて原石を確認してください」



Diamond Rough in parcel










Diamond Rough





実物です。


Instruction Step 3





 ■ステップ3
「ピンセットで原石をつまんでください。」


Instruction Step 4





 ■ステップ4
「正確に研磨できるように、ルーペで確認して」


Instruction Step 5





 ■ステップ5
「やすりで研磨しましょう」


Instruction Step 6





 ■ステップ6
「うまく出来るとこのようになります。出来ない方は御連絡ください」


Diamond Cut Set






中身を並べました。



皆さんはもうお分かりですね。

これは、彼一流のジョークです。
良く出来ていますが、原石もダイヤモンドではありません。
ダイヤモンドは、爪やすりの様な簡単なものでは研磨できません。
彼は、毎年趣向を凝らして、お金がかかったジョークを送ってきます。
恐らく本人が一番楽しんでいると思います。
ビジネスは常に厳しい状況ですが、こんな余裕が欲しいですね。



Making 3カラットサイズ ルビー ダイヤモンドリング ��

3ct size Ruby Oval (UT) Diamond Ring Design








構想は、指いっぱいに広がる白い花びらの中に真っ赤なルビー。
良く見ると天地左右に四つ葉のクローバーのようにハートシェイプが配置されています。
ハートシェイプとペアシェイプは段差をつけて立体的に仕上げます。
ルビーは赤色を引き立てるイエローゴールドの爪でプロングセッティング(爪留め)します。
ダイヤモンドは、無色を冴えるプラチナの爪でプロングセッティング(爪留め)します。
肩の部分にはメレーダイヤモンドをビーズセッティング(彫留め)して華やかさを演出します。



3ct size Ruby Oval (UT) Diamond Ring 石合わせ







ハートシェイプとペアーシェイプを並べて大きさのバランスを見て、ダイヤモンドの膨らみや大きさを決定してきます。
ハートシェイプ大小2組、ペアーシェイプは4つ、大きさと品質を揃えるのは至難の業です。

これから先は直接、職人さんにディレクションをしていきます。
同時に職人さんからの意見も聞いて微調整しながら進めます。

次は、空枠が上がったときに角度や位置の調整をしますので時間がかります。


Making 3カラットサイズ ルビー ダイヤモンドリング ��


Making 3カラットサイズ ルビー ダイヤモンドリング ��

3ct size Burmese Ruby Oval (UT)







写真の3カラットサイズのルビーをリングに仕立てことにしました。
裸石から装身具になるまでを何回かに分けてアップします。

このルビーは、ビルマ(ミヤンマー)モゴック鉱山産の無処理のルビーです。
透明度が高く、程よい明度の優しい赤色です。
グベリンのレポートには、この手の色は市場で「ピジョンブラッド」と呼ばれていますと言うコメントがありますが、本来のピジョンブラッドの概念に照らし合わせると、少し明るめです。
少し暗いところでも綺麗な赤色を発しますので、「ピジョンブラッド」に拘らなければ、このサイズのルビーとして最もお勧めの明度です。
尚、見た目の大きさがほぼ3カラットなので3カラットサイズと表現しています。


3ct size Burmese Ruby Oval (UT) Inclusion









無処理の特徴であるシルクインクルージョンが程よく存在するために透明度が高いうえに優しさも兼ね備えています。
写真:全国宝石学協会 検査結果報告書より

ラウンドのダイヤモンドやテーパーバケットシェイプのダイヤモンドで取り巻かずに、SUWAらしく少し大粒のファンシーシェイプのダイヤモンドを組み合わせて装身具に仕立てようと思います。



ニューヨーク オークション結果

Untreated Ruby Cushion shape 12.43ct












昨日のニューヨークのクリスティーズオークションはサブプライムローン問題の影響も感じられない落札率90%(ロット数)と言う好結果で終わりました。

ハイライトの幾つかをご紹介します。

PS 53.71ct D Flawless












ダイヤモンド ペアシェイプ 53.71カラット D Flawlessが
US$5,753,000(手数料込み) 約6億3千3百万円 
1カラット当たり$US107,000 約1千2百万円 で落札されています。
少し太めですが、50カラットを超える稀少サイズです。
実物を見ていないので、なんとも言えませんが写真で見ると透明度が良くない印象です。
落札者は、Amer Radwan氏、Dubaiのダイヤモンド業者です。
すぐに「Dubai Magnificence」と命名しました。


一番上の写真は、稀少品質の無処理のルビーです。
拡大した写真からも透明度が伝わってきます。
12.43カラットのクッションシェイプです。
落札価格は、US$2,001,000(手数料込み)約2億2千万円 
1カラット当たりUS$160,000 約1千8百万円です。
上のダイヤモンドと比較しても1カラット当たりの価格が遥かに高いのがお分かりになるでしょう。
それだけ稀少だということです。
落札されたのは、一般のアジアの方です。

OV 3.86ct Fancy Intense Pink VS1 Type ��a












これは、オーバルシェイプの3.86カラット Fancy Intense Pink VS1です。
このピンクダイヤモンドは、南アフリカやブラジルで採れる窒素を含まないタイプ(Type��a)です。
オーストラリアのアーガイル鉱山から産出するややブラウン味のあるピンク(Type��a)と異なり、優しい桜色系の上品なピンクです。
私は、アーガイルのピンクより遥かにこのタイプが好きです。
また、アーガイル鉱山では殆ど採れない大粒が採れるのも魅力です。
落札価格は、驚きのUS$1,497,000 約1億6千5百万円 
1カラット当たり$388,000 約4千3百万円です。
落としたのは、ヨーロッパの業者です。





You are what you buy

1ct size Fancy Intense Blue & Fancy Purplish Pink








You are what you buy

最近目に付く「丸井」さんのEposカードのキャッチコピーです。
「何を買うかで、あなたが決まる。」と訳しています。

なかなか奥の深い言葉です。

ジュエリーの査定をしていると、ジュエリーの品と持っている人の品は同じと実感することが良くあります。
見せかけだけのジュエリーを持っている方は、それなりです。
品のよいジュエリーを持っている人に品の良い方が多いものです。
これはお金があるないに関係ありません。
更に、指の太さより遥かに大きい低品質な宝石を鎧のように重たい貴金属でセットされたジュエリーを持っている人は一時期羽振りが良くても長続きしない方が多いのには考えさせられます。

ジュエリー選びは、慎重にしましょう。


写真は、1カラットサイズのFancy Intense BlueとDカラーとFancy Pinkを並べてみました。
並べながら、ジュエリーの構想を練っています。



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