ジュエリーコンシェルジュ原田信之

原田信之 所有されているジュエリーの活用方法をアドバイスする株式会社ジュエリーアドバイザー アンド ギャラリー JAAG(ジャーグ)の代表のブログ。オークションの査定や百数十回に及ぶ宝石の海外買い付け、ジュエリーのプロデューサーとしての経験を生かして、相続や売却、資産性のある宝石の購入のアドバイスをします。

2008年04月

Basel Show 2008

ビルマ産ルビー
Basel show 2008 5カラットサイズ ビルマ産 無処理 ルビー







バーゼルの会場では、沢山の無処理のルビー、サファイアを見ることが出来ますが、無処理というだけで美しさに欠けるものも多く存在します。

その中で、透明度が抜群でこれぞ「ピジョンブラッド」というルビーに出会いました。
写真では、実物の美しさの10分の1も伝えられませんが、バーゼルショーで見たこのサイズの中で一番のものです。
世界中の宝石が集まるバーゼルならではのルビーです。

サイズは約11×9ミリのクッションカットです。
深さが約4ミリと理想的で、エレガントなジュエリーに仕立てることが出来るサイズです。
表面に達するクラックも存在しますが、このサイズのルビーでは気にすることは出来ません。
ルーペではシルクインクルージョンは確認できませんでしたが、透明度に影響がない程度にフィンガープリントが存在します。

形、大きさ、美しさから還流品の可能性が高いと思います。
いつ頃採れて、何度リモデルされたか思いをはせると想像が膨らみます。


Basel Show 2008

カシミールサファイア

Basel show 2008 15カラットサイズ カシミールサファイアリング






展示されていない秘蔵のカシミールサファイアを見ることが出来ました。
堂々の15カラットサイズの迫力に、暫し我を見失って見とれてしまいました。
Basel show 2008 カシミールサファイアリングクローズアップ










1930年代に作られたリングは、アールデコ様式の特徴を備えています。
恐らく、1900年頃のリングをリモデル(作り替え)したものと思われます。
完成度の高いデザインは今でも立派に通用します。
Basel show 2008 カシミールサファイア アールデコリング









ビルマ産のロイヤルブルーのような深い色にカシミール産独特のベルベティな優しさが加わっています。
もし、この濃さで5カラット未満でしたら、カシミールらしさは失われていたことでしょう。
大きさが美しさの源と言う宝石の本質に迫るサファイアです。

Basel show 2008 15カラットサイズ カシミール 横から







価格は、過去のオークションでも同様の品質のものが1カラット当たり10万ドル(約1,000万円)を超える値段が付いたこともあるので、億単位であることは間違いありません。
オークションにかけられて、お金持ちのコレクションに加えられるか、枠から外されて新たなブランドとして店頭に並ぶのか興味があるところです。

このリングを見て、私も時代を超えて通用する仕事をしなくてはならないと、意を新たにしました。




Basel Show 2008

フラット ダイヤモンド

Basel show 2008 フラットダイヤモンド






今年、多くのメーカーが使っていた素材の一つがフラットダイヤモンドです。

素材としては2,3年前からありましたが、ジュエリーとして一斉に登場したのは今年からです。

ダイヤモンドの原石をスライスしただけのものですが、比較的場面が大きいのでデザイナー風にネックレスに沢山留められたものが多く出ています。

宝石に向かない低品質な原石をスライスしたものが殆どで、アイデアとしてはトルマリンの原石をスライスしたものと変わりませんが、研磨技術の進歩と柔軟な発想がつくった素材です。

輪切りのトルマリン同様にメジャーな素材とはなりえませんが、暫く目にする機会も出てくると思います。


Basel Show 2008

Basel show 2008 VHRNIER ダチョウ






Basel show 2008 VHRNIER








VHERNIER

ホール3はファッションとしてのジュエリーのブランドが集まっています。

どのメーカーも貴金属で独自のフォルムを作って、その上に2ミリ前後のメレーダイヤモンドをパヴェセッティング(彫り留め)したものが殆どです。
廉価版は貴金属だけで、豪華版は全面がパヴェにして価格の差をつけています。
これらの装身具は流行に合わせて装うことを大事にしています。
この分野では、「宝石の価値」云々を持ち出すことは野暮と言うものです。

パヴェのオンパレードからひときわ異彩を放っているのがイタリアのVHERNIER(ヴェルニエ)です。
毎年、時間がなくてもこのブースだけは見ることにしています。


昆虫や動物の造形をつくったロッククリスタル越しにオパール等の模様が浮かび上がる手法が有名です。
ジュエリーとはこうあるべきと言う既成概念を破って、美しさを追求する手法を自由に発想しているメーカーです。
宝石の概念に固執しない潔さが独自の世界を作り上げています。
宝石の価値に拘っている私の世界とは正反対ですが、尊敬できるメーカーです。


Basel Show 2008

Basel show 2008 ホール2











毎年この時期に行われる時計と宝飾の見本市Basel World 2008に来ています。
Basel Showという名前で親しまれているこの見本市は、時計と宝飾の最新モデルが発表されることで世界中から関係者が集まります。
今年は4月3日(木)〜10日(木)に開催しています。
時計に関しては、Basel Worldと同時期にジュネーブで開催されるジュネーブサロンに集約されています。
宝飾関連では幾つもの見本市がありますが、Basel Worldにしか出展しない業者も多いため規模もさることながら品質の面では他を圧倒しています。
2,000を超える の出展参加会社と160,000 平方メートル(約 4 万 8 千坪)を超える広い会場はとても2,3日では回ることが出来ません。

6つホールからなる会場は、以下のように分かれています。
ブランド時計がホール1,4,5と2の一部
ファッション的なブランドジュエリーは、ホール2
宝石を主としたジュエリーとルースは、ホール3
ディスプレイ関連と工具は、ホール3
アジアのジュエリーは、ホール6

弊社は、宝石を主としたジュエリーのホール3に2年前から出展しています。

Basel show 2008 ホール3







ホール3でもメインの1階にギメルさんと一緒に一つのブースを分けて使っています。
Basel show 2008 スワブース全体






写真でも中が繋がっているのがご覧になれると思います。
Basel show 2008 スワブース ギメルさんとシェア







今回は、ダイヤモンドエタニティリングとコーラルのシリーズを出品しました。
コーラルは中国のマーケットを意識して中国語の解説もつけました。
Basel show 2008 ダイヤモンド エタニティBasel show 2008 ピンクコーラル








私の部門の在庫からはヒスイのルース2点とジュエリーを1点だけ出展しました。
Basel show 2008 ヒスイ








今日から会場で見つけた印象的な宝石やジュエリーをご紹介します。



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