ジュエリーコンシェルジュ原田信之

原田信之 所有されているジュエリーの活用方法をアドバイスする株式会社ジュエリーアドバイザー アンド ギャラリー JAAG(ジャーグ)の代表のブログ。オークションの査定や百数十回に及ぶ宝石の海外買い付け、ジュエリーのプロデューサーとしての経験を生かして、相続や売却、資産性のある宝石の購入のアドバイスをします。

2011年11月

Sotheby's Geneva Auction Result 2

週末向けに幻想的なJARのジュエリー2点をご紹介します。

○Morganite Diamond Pendant by JAR502 Morganite Diamond Pendant by JAR 1984

見積価格:CHF95,000-180,000
落札価格(手数料込み):CHF338,500 約$368,00(約2,800万円)
花とつぼみの彫刻を施したモルガナイトに三角のPortrait-cut(フラットなカット)のダイヤモンドを重ねてダイヤモンドのリボンをかけたペンダントです。
フラットなダイヤモンドを重ねたことでモルガナイトの品の良いピンクの中で花とつぼみが立体的に映っています。
見積価格を遥かに上回った価格で落札されています。
(1984年製)


○Rock Crystal Diamond Brooch by JAR503 Dragonfly Brooch by JAR 1987

見積価格:CHF230,000-410,000
落札価格(手数料込み):CHF338,500 約$368,00(約2,800万円)
ロッククリスタル(水晶)の羽に金の翅脈(しみゃく)を施したトンボのブローチです。
裏に金の板を張り合わせて透明な羽を表現しています。
羽の模様にトライアングルのダイヤモンドをドットのようなダイヤモンドの爪で留めています。
フラットなダイヤモンドのビーズをつなぎ合わせることでリアルな胴体に仕上げています。
(1987年製)


つづく。

Christie's Geneva Auction Result 1

昨日のSotheby's に続いて、Christie's のジュネーブ MAGNIFICENT JEWELS オークションが行われました。
落札総額CHF49,083,050 約$53,400,000(約41億2,300万円)とまずまずの結果になりました。
トップロットは最終のGRAFF社製のダイヤモンドリングで、なんと落札者も同じGraff氏でした。
1991年のGIA Diamond grading reportが付いていることから、20年後に買い戻した結果となりました。
落札価格も見積価格を大きく上回って競りあがっているので、よほど商品に自信があるのか、はたまた既に注文をもらっているのか真相は分かりませんが、いずれにしてもKing of diamondの名を欲しいままにしています。

○Diamond Ring by GRAFF363 Diamond OV 24.30ct D IF by GRAFF

Oval-shaped Brilliant-cut
24.30cts
D Internally Flawless
見積価格:CHF2,600,000-3,200,000 $2,900,000-3,500,000
落札価格(手数料込み):CHF3,667,000 約$3,993,363(約3億1,000万円)
1カラット当たり価格:約$164,000(約1,260万円)
落札者:Laurence Graff

続く。


Sotheby's Geneva Auction Result 1

506 PS 110.03cts F. V. Yellow VVS1

昨日、ジュネーブでSotheby'sのジュエリーオークションが行われました。
落札総額CHF64,048,000(約54億4,000万円)と言う好結果も、落札価格上位6ロットで全体の4割以上を占めており、超富裕層に頼る傾向はますます強くなっています。
その中で注目は世界最大のFancy Vivid Yellowのペアーシェイプでした。(上の画像)
○Fancy Vivid Yellow Diamond Ring
506 THE SUN DOROP front

110.03cts
Pear-shaped Mixed-cut
Fancy Vivid Yellow
VVS1
見積価格:CHF10,200,000-14,000,000
落札価格(手数料込み):CHF11,282,500 約$12,300,000(約9億5,900万円)
1カラット当たり約$112,000(約870万円)
Sotheby'sは“THE SUN-DROP”Diamondと命名していましたが、元々は昨年南アフリカから産出してCora International社が保有していたものです。“CORA SUN-DROP”という名前で一時はLondonのNatural History Museumで展示されていました。
オリジナルが110.10ctでしたので一部再研磨したようです。

2番目の写真が正面からのものです。
縦横の比率が1.55:1より大きいものをDrop(雫型)と呼びます。
このダイヤモンドは1.52:1なのでPear-shape(洋ナシ形)の方が近いのですが、「洋ナシダイヤモンド」より「太陽の雫ダイヤモンド」と呼ぶ方が夢があります。
カットは下記のプロット図で分かるようにクラウン側がステップカットでパビリオン側がブリリアント系のファセットが施されているミックスカットです。
110カラットを下回りたくなかった結果、このような変則的なカットになったと推測します。
506 THE SUN DOROP prot


続く。

「オークションで評価される宝石」 『4. 産地』 『5. 処理』

2cts size Diamond studs

ho-seki.com 「オークションで評価される宝石」更新しました。
今回は、『4. 産地』『5. 処理』についてまとめました。

4. 産地

伝統のある宝石には伝統のある産地があります。
同じ宝石でも産地により価値が異なります。
現在は、データの蓄積によりルビー、サファイア、エメラルドは特定の産地を同定することが出来ます。

ルビーは、ビルマ産(ミヤンマー産)、エメラルドはコロンビア産の評価が高く、それ以外の産地と大きな差があります。
市場の評価とは別に小さいサイズが美しいザンビア産、ブラジル産、ジンバブエ産のエメラルドのようにそれぞれのサイズに適した産地もあります。・・・


続きは、本編で。
「オークションで評価される宝石」





温暖化とジュエリー

Pt Diamond Brooch by Suwa

「もう使わないんです。」
先日、ジュエリーの整理の相談にみえたご婦人が発した言葉。
使う機会がなくなるような年齢ではないので不思議だった。
持ち込まれたのはダイヤモンドやパールがセットされた立派なブローチの数々。
品質的にはまったく問題がなく美しい。

理由を尋ねると、
ブローチが好きでたくさん買ってきた、しかし最近は冬でもさほど寒くないので厚手のジャケットを着なくなり、大きいブローチがつけられなくなった、
とのこと。
大きい=重いので、薄手のジャケットでは安定せず使いにくい。
つまり温暖化によって服装が変わった結果だったのだ。

反対にカナダでは大振りなブローチが良く売れていると聞く。
冬が厳しくパーティー等でブローチを着ける機会が多いカナダでは当然、そうなるのだろう。

温暖化がジュエリーの売れ筋を変えるとは思いもしなかった。
使われなくなったブローチを日本からカナダのような国に輸出して儲けよう、なんて考えがよぎるのは商人の悲しい性(さが)か。



Profile

原田信之

Archives
ギャラリー
  • 「アヒマディ博士の宝石学」−宝石を科学的に解説ー
  • あなたの知らないオークションの世界
  • 「令和」記念ブログ-Diamond Pipeline 2017
  • 「令和」記念ブログ-Diamond Pipeline 2017
  • 「令和」記念ブログ-Diamond Pipeline 2017
  • 「令和」記念ブログ-Diamond Pipeline 2017
  • ライブドアブログ