ジュエリーコンシェルジュ原田信之

諏訪貿易が提供しているジュエリーの相続資産の査定・仲介のサイト「宝石ドットコム」の責任者:原田信之のブログ

2012年03月

COLLECT Contemporary Jewelry

COLLECT-contemporary jewelry-

新書のご紹介です。
COLLECT Contemporary Jewelry(英文)
著者:Joanna Hardy
出版:Thames & Hudson 2012年

《内容紹介》
「明日のアンティーク」の見極め方を学ぶ本。
紹介する作品は、現代的テイストを持ち、時間を越えて収集の価値があるものばかり。
オークション業界でジュエリーの評価・鑑定の実績を積み重ねたスペシャリスト(著者)による専門的なアドバイス。

<本書の特徴>
・購入価格ガイド付き。
・コンパクトでハンディーなサイズに美しい写真が豊富。
・素材と技術についての役立つ情報。
・大切なジュエリーのお手入れ、保管、ディスプレー方法についてのガイダンス。
・ヨーロッパのみならず、米国、その他の地域から新旧40人の現代アーティストの詳しい情報。
・アーティストの展覧会や受賞履歴。
・世界中のギャラリー、博物館、美術商リストを掲載。
・フェア、イベント、学校一覧。


世界中から選び抜かれた40人のアーティストの中で日本からは唯一人 穐原さん-Gimel-が掲載されています。
穐原さんの経歴から作品の創造の源まで徹底した取材によってまとめられています。
アートとしてのジュエリーが殆どの中で実際に身に着けて楽しむことが出来る穐原さんの作品はひときわ美しい輝きを放っています。

COLLECT-contemporary jewelry Gimel 1-

COLLECT-contemporary jewelry Gimel 2-



写真だけ眺めていても楽しい1冊です。
ちょっと早いですが、ゴールデンウイークの1冊としていかがでしょうか。
紀伊国屋書店BookWeb
Amazon

逸品シリーズ No.8 クラシカルサファイアリング

Kashmir Sapphire Diamonds Ring

綺麗なものに出会ったときに買う。

クッションカットのカシミールサファイアを、ラウンドとオーバルのダイヤモンドで取り囲んだリングです。クラシカルな可愛らしさのある一品に仕立てました。

このカシミールサファイアは、ジュネーブで買い付けました。出会った瞬間にカシミールサファイアだなと。お里が違うと言ったらいいでしょうか、サファイアの中でもカシミールサファイアは、圧倒的に彩度が高くて発色がいい宝石です。

しかも、なんとも優しくて柔らかいブルーをしています。拡大鏡で見るとさらによく、その色合いの特徴が分かります。

バイイングで大切なことは"綺麗なものに出会ったときに買うこと"。ましてや、今や鉱山がほとんど枯渇して、ほぼ環流品しか出てこないカシミールサファイアです。

でも正直なところ、少々迷いました。ヨーロッパではこのサイズは、メインストーンにするには小ぶり過ぎます。さてどうするか…

続きは本編で。

逸品シリーズ No.8 クラシカルサファイアリング


このリングどこかで見たことあるなあと感じた方もいると思います。
そうです。
一つ前のブログの画像が同じリングの別の画像です。
テーマはアンティーク風です。
同じリングでも撮り方によってずいぶん印象が違います。


ローマは一日にして成らず

Kashmir sapphire diamond ring

ヨーロッパのブランドのジュエリーは、日本の職人さんから耐久性がない、仕上げが粗い、鋳造が悪い、石留めが甘いと良く言われる。
確かに日本の鋳造技術や仕上げの丁寧さに比べると粗さは目立つ。
しかし、どちらに魅力があるかと問われれば私はヨーロッパの方に軍配を上げる。
ヨーロッパのジュエリーはどうしたら美しく魅力的に仕上がるかに重きを置いている。

パヴェセッティングなども輝きを最大限に引き出すために地金を薄くしたり、輝きを連鎖させるために石と石の隙間を出来るだけなくしている。
耐久性や爪の形状よりも美しさを優先している。
また、一回の鋳造でも出来るのにより立体感やメリハリを出すために幾つものパーツに分けて組み立てている。
コストよりも出来上がりを重視している。

翻って、大半の日本のジュエリーは鋳造の出来や仕上げにこだわり、石留めも耐久性ばかりを重視しているように思われる。
売り場に一日並べれば付いてしまうような僅かな擦り傷も工場出荷時には許されない。
地金に関しては工業製品と同じレベルで検品している。
本来ジュエリーは工芸品である。
良いジュエリーを作るポイントは、品質の良い宝石を選ぶこととその美しさを引き出すことに尽きる。
品質の良くない宝石に幾ら丁寧な仕上げや丈夫な石留めをしても良いジュエリーにはならない。

日本の職人さんのレベルは国際的にも高い。
問題はプロデューサーのディレクション能力。
それが日本のジュエリーの弱点だ。
「ジュエリーを幾らで作る」
から
「美しいジュエリーを作る」に変えなくてはならない。
但し、いくら費用をかけて美しいジュエリーを作ってもブランド力がなければ買ってもらえない。
そしてそのブランド力をつけるには時間がかかる。
我慢強く作り続けて信頼を勝ち取るしかない。
「ローマは一日にして成らず」である。

Profile
Archives
ギャラリー
  • 史上最大のFancy Intense Pink 「Raj Pink diamond」
  • 史上最大のFancy Intense Pink 「Raj Pink diamond」
  • 「自分でできるジュエリーの品質判定」セミナー開催
  • 見逃したら一生悔やまれる「ギメル展」
  • 見逃したら一生悔やまれる「ギメル展」
  • 見逃したら一生悔やまれる「ギメル展」
  • ライブドアブログ