類い希な小粒の濃いピンクダイヤモンドの産出で有名なオーストラリアのアーガイル鉱山は2020年にその寿命を全うします。
閉山を前に35年の鉱山史上最大の宝石品質のカラーレスダイヤモンドが発見されました。
28.84ctのその美しい正八面体から「Argyle Octavia」と命名されました。
正にアーガイル鉱山の置き土産です。
鉱山は本来、工業用のダイヤモンドを主に産出する鉱山として知られていて1980年代、1990年代は産出量では世界一を誇っていました。
その意味では宝石品質のカレーレスの大粒ダイヤモンドが見つかることは極稀で、生命の幕引きを前にして鉱山が流した大粒涙のように感じられます。
アーガイル鉱山が20ct以上の宝石品質のカラーレスダイヤモンドを産出する確率は0.00007%とされますので、正に奇跡です。
アフリカやロシアの鉱山でしたらこのサイズのダイヤモンドはニュースになりませんが、1983年の開鉱以来最大のサイズが閉山を目前に見つかったことに感慨深いものがあります。
ブラウンの鉱山として知られていて、発色のメカニズムを同じくするピンクが含まれていることで有名になりました。
他の鉱山ではアーガイル鉱山のような濃いピンクは殆ど産出されないので、掛け替えの無い鉱山と言えるので閉山は非常に残念です。
このタイミングでこのサイズを生み出したことで鉱山が本当に生きているように感じられます。
Rio Tinto Argyle 広報ページ