相次ぐ合成ダイヤモンド混入のニュース
10月17日、RAPAPORTより業界に次のような警報が発せられた。
メレーダイヤモンド、ポインターに合成ダイヤモンドが混ぜられていると言う報告が相次いでいる。
緊急に購入先に天然、無処理であることを保証させ、納品書に一筆入れさせるように。:
10月28日、The World Federation of Diamond Bourses (WFDB) は合成ダイヤモンドの混入増加への対策として、合成であることを伏せて流通させた業者に訴訟を含めた確固たる対応をすると表明:
10月31日、インドで天然ダイヤモンドのメレーに合成ダイヤモンドが半分以上混じっていたパーセルが2つ見つかったと報じられた。合成は合計で30-50カラット。(THE TIMES OF INDIA ):
このように合成ダイヤモンド混入のニュースとそれに対する警報が今年の後半に続々と寄せられた。
合成ダイヤモンドの鑑別技術はある程度確立しており殆どは見分けることができる一方で、コスト的に鑑別が見合わないメレーダイヤモンドに関しては以前より多くのプロが危惧していた。
いつこうした事態に陥っても不思議ではなかったが実際に顕在化するとやはり身構えてしまう。
*CVD合成ダイヤモンドの登場で急速に進んだコストダウンがこの流れを加速させている。
合成のメレーダイヤモンドに関してはDe Beersの開発したAMSやGIAがWFDB向けに提供する検出機械が来年から機能しだす。
将来は技術の向上で一度に大量のメレーを処理できるようになれば混入の動機すらなくすことが出来るかもしれないが、まだ時間がかかる。
*CVD合成ダイヤモンド:大規模な機械と高額の投資を必要とする従来のHPHT(高温高圧法)に比較して高圧を必要としない新しい合成方法。技術が改良されコストダウンが進んでいる。CVD(Chemical Vapor Deposition: 化学気相蒸着法)
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