Ahmadjan Abduriyim本日3月31日でDr.Ahmadjan AbduriyimがGIA Tokyoを退職しました。
北脇裕士博士(現:中央宝研)と共に全宝協を世界レベルまで押し上げた立役者で、GIA Tokyo設立にカラーストンのラボを一から立ち上げた功労者です。
特筆すべきは全宝協時代に現在ではカラーストンの産地の同定に不可欠な技術LA-ICP-MS(レーザー・アブレーション誘導結合プラズマ質量分析)を世界に先駆けて開発しました。
もしDr.Ahmadjan AbduriyimがいなければGIA Tokyoにカラーストンのラボはなかったと言っても過言ではありません。。
そして彼を敬愛している業界人がこぞってレポート作成依頼をした結果、日本に於いては高品質なカラーストンに不可欠なレポートとなりました。
国際的にはけっしてメジャーではないGIAのカラーストンが普及したのは彼の功績です。
もちろん世界に通ずるラボが日本になかったことが背景にありますが、彼抜きには考えられません。
マニュアルに従って訓練すれば出来るダイヤモンドのグレーディングと異なり、鑑別(ダイヤモンド含む)は誰が鑑別したかが問われます。
現在プロに信頼されているスイスのSSEFや米国のAGLもやはり誰が見ているかが評価につながっています。
また国際的に情報交換できる高い語学力も必要です。
Dr.Ahmadjan Abduriyimは英語、北京語、日本語、ウイグル語で論文が書ける実力です。
今後についてはゆっくり考えてから決めるようですが、日本を愛しているのできっと日本に残ってくれると期待しています。
日本の宝石業界にとっては宝のような存在なので微力ながら応援したいと思います。
Dr.Ahmadjan Abduriyim今までありがとうございました。
これからも宜しくお願いいたします。

原田信之