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 今回はオークションの心理戦について言及しよう。オークション会社で一番重要な仕事は集荷に尽きる。もちろん買い手を集めることも大切だが、魅力的な物が無ければ勝負にならない。また魅力的な物も魅力的な価格でなければ落札されないので意味がない。オークション会社は落札率を高めるために、出来るだけ低いリザーブ価格(最低落札価格)での出品をお願いする。反対に出品者側は安く落札されるリスクを避けるために出来るだけ高いリザーブ価格にしたい。経験から言えば売却することを優先するならばオークション会社のアドバイスに従うことをお勧めする。彼らは相場をよく知っているので幾らのリザーブ価格なら買い手の手が挙がるかを高い確率で分かっている。出品者の意向をある程度汲んだリザーブ価格で始めても不落札になるかリザーブ価格ギリギリで落札されて競り上がる確率は低くなる。

 オークション会社は出品者から価格を全面的に任された時に相場を無視して極端に低いリザーブ価格を設定することがある。たいていの場合は花の蜜に集まる蜂のように安値を求めて買い手が多く集まるので会場は熱くなり通常のリザーブ価格を大きく超えた価格で落札されることも多い。いつもは冷静なプロも興奮して我を失って追いかけてしまう場面に何度も遭遇した。もちろん想定外に安く落札されることも無いことはないが、その多くは元々の魅了に乏しいものがほとんどだ。

 オークションのカタログにはEstimate Price(見積もり価格)が下限と上限の幅で表示されている。一般的にはEstimate Priceの下限がリザーブ価格の事が多い。買い手としてはリザーブ価格の極端に低い物は結果として高くなることが多いので、敢えてリザーブ価格で落札できる物を狙うのも一考だ。他に競る人がいなくてリザーブ価格で落札できれば結果として成功と言うことになる。オークションの相場は全体として十分にリーズナブルなので相場より極端に安い価格で落札出来ることは少ないと割り切ることが大切だ。状況によってはオークション会社が自らの手数料を削ってリザーブ価格以下でハンマーを打つことがある。リザーブ価格で買うと言う割り切りをすれば、このような幸運も飛び込んでくる。

ブランドジュエリー2017WINTER-2018SPRINGの記事より


あなたの知らないオークションの世界
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