ジュエリーコンシェルジュ原田信之

原田信之 所有されているジュエリーの活用方法をアドバイスする株式会社ジュエリーアドバイザー アンド ギャラリー JAAG(ジャーグ)の代表のブログ。オークションの査定や百数十回に及ぶ宝石の海外買い付け、ジュエリーのプロデューサーとしての経験を生かして、相続や売却、資産性のある宝石の購入のアドバイスをします。

カシミールサファイア

香港オークション結果

Briolette 31.91ct D Flawless EX EX













先週11月28日(水)に香港でクリスティーズのオークションが行われました。

総額US$47,318,952(約52億円)
落札率80%(ロット数)、84%(金額)

相変わらず、好調のようですが、査定金額が高いため一時のような伸びはありません。

高額で落札された幾つかをご紹介します。

上の写真は、31.92カラット Dカラー Flawless のBriolette shapeのダイヤモンドです。
シンメトリー、ポリッシュともEXELENTと言う完璧を意図して研磨されたものです。
恐らくニューヨークで研磨されたと思いますが、最高のレベルの職人によって研磨されたことは確かです。
真ん中の4.36カラットのカイトシェイプのエメラルドは、コロンビア産でオイルの含侵の程度はMinorと軽微です。
一番上の3.22カラットマーキスシェイプのダイヤモンド(D IF)が小さく見えます。
落札金額(手数料込み)はUS$3,208,324 約3億5千万円 1カラット当たりUS$100,000


20.22ct D IF







こちらは、20.22カラット Dカラー Internally Flawless のエメラルドカットのダイヤモンドです。
落札金額(手数料込み)はUS$2,488,724 約2億7千万円 1カラット当たりUS$123,000
 

私の専門ではありませんが、香港のWallace Chanの作品が幾つか出品されました。
チタンを使った独創的なスタイルは、既に手法は出尽くしたと思っている業界人に新鮮な驚きを与えています。

出品された中で、最も感動した作品を一つご紹介します。

Cicada by Wallace Chan













2匹の蝉が向かい合って、何やら手にした宝石を自慢し合っているような構図です。
羽は、外枠と脈はチタンで作られ、オーロラのように透き通っている部分は、ロッククリスタル(水晶)とマザーオブパール(白蝶貝)の薄い板をはめ込んでいます。

Fire Opal Cicada by Wallace ChanBlack Opal Cicada by Wallace Chan








グレーのエメラルドカットのダイヤを抱えている方の背中にはファイヤーオパールのカボションが、一方ブラウンのマーキスカットのダイヤを抱えている方にはアメシストの台の上にブラックオパールがセットされていかにも昆虫的なリアリティーが与えられています。
お腹の部分にはイエローからブラウンのダイヤモンドのメレーが組み合わされて今にも動いて鳴きだしそうに見えます。
ルビーのカボションで目を強調して、生き生きした表情に仕上げています。

落札金額(手数料込み)は、US$141,375、約1千5百万円でした。
この金額が高いか安いかは、作品の稀少性にかかっています。
残念ながら、私はこの作家について殆ど知りません。
いつか調べてご報告します。

その他で目立ったところは、以下の通りです。

●15.01ct D IF クッションカット US$2,272,844 約2億5千万円 
 1カラット当たりUS$137,000

●24.45ct クッションカット カシミールサファイア US$1,769,124  
 約1億9千5百万円 1カラット当たりUS$69,000



続 3カラットサイズ カシミールサファイア

3ct size Kashmir プロ撮影









8月8日に紹介した3カラットサイズのカシミールサファイアの写真が上がってきました。

お約束どおり、プロに撮っていただいたのですが、実物と比較すると瑞々しさが再現できません。

写真は、難しいですね。

実際の色は私が8月8日に撮った画像と今回の画像の中間ぐらいの感じです。

見比べながら、想像してみてください。

8月8日ブログ


カシミールサファイア 3カラットサイズ

カシミール サファイア 3カラットサイズ










久しぶりに美しいカシミールサファイアを手に入れました。

3カラットサイズなので、メインストンとしてはギリギリのサイズです。

一目でカシミールと分かる逸品です。

このクラスを見てしまうと、やはりサファイアはカシミール産が一番かと思ってしまいます。

濃さも濃すぎず、淡すぎず。

何と言う優しい色でしょう。

正に矢車草の青です。

ルーペで覗いても目立つ内包物もありません。

厚みも浅く、バルジも少なく、理想的なプロポーションです。

リングに仕立てようと思います。

構想を練るのが楽しみでもあり、苦しみでもあります。

GubelinとGRSのレポートは取れていますが、全宝協さんのレポートも用意するつもりです。

品質と価格の両方が納得できるカシミールは1年に幾つも買えません。





香港 クリスティーズ オークション 結果

5月30日に行われた香港クリスティーズのオークションの結果の一部をご報告します。
4月19日のブログで記した日本の下見会で気になった2点の結果は以下の通りでした。

○ダイヤモンド マーキスシェイプ ブリリアントカット 15.05ct D IF タイプa
 落札価格(手数料込)$1,206,400 (約144,720,000円)
 1カラット当たり約$800,000(約9,600,000円)
 若干厚みがありますが、本当に透明度が高い逸品です。
 大粒ダイヤのD IF、FLは、1ラット当たり$800,000〜$1,000,000で高止まりしています。
 資源価格や株価の急激な下落が起これば、宝石の価格も下がる可能性があります。

○ルビー ビルマ産 無処理 4.10ct
 落札価格(手数料込) $405,600(約49,000,000円) 
 1カラット当たり約$99,000(12,000,000円)
 このルビーは、トータルデプスが52%と姿かたちが理想的な上に
 暗いところでも綺麗に赤く発色する程良い明度と抜群の彩度のルビーです。
 本当に欲しかったのですが、卸としてはここまで出すことが出来ません。
 このルビーの価格は同サイズのダイヤモンドの最高価格を遥かに上回っています。
 

特別に美しいものの落札価格を幾つかご紹介します。

○サファイア カシミール産 無処理 5.48ct

Kashmir Sapphire 5.48ct








 落札価格(手数料込) $202,800(約24,000,000円)
 1カラット当たり約$37,000(約4,400,000円)
 このカシミールは、カシミールのベルベティな特徴と透明度を併せ持った稀な品質です。
 トータルデプスが83%と深いので私は買いませんが、
 なかなか出会うことが出来ない宝石であることは確かです。



○ダイヤモンド ペアーシェイプ ブリリアントカット 6.88ct Fancy Purplish Pink IF

6.88ct Fnacy Purplish Pink IF










 落札価格(手数料込) $1,381,120(約166,000,000円) 
 1カラット当たり約$200,000(約24,000,000円)
 他にもIntenseやVividと言ったグレードだけでは稀少性の高いファンシーカラー
 のダイヤモンドががたくさん出品されていましたが、私が、欲しいと思ったのは、
 この1点だけです。
 ブラウン味が殆どなく、透明度が抜群に高い桜色系のピンクです。
 恐らく南アフリカあたりの産出と思いわれます。
 また大きさも装身具として魅力的です。
 

カシミールサファイア

7ctカシミールサファイア






これが今まで私が扱ったカシミールサファイアの最高のものです。
皆さんのモニターでどこまで正確に再現できるかわかりませんが、
実物は、これぞカシミール、これぞコーンフラワー(矢車草)ブルー、これぞベルベティーです。
私が最も重視している厚みも程よく浅く、姿かたちも申し分ありません。
何度も還流しているので表面にアブレーション(磨耗)はありますが、再研磨すれば石目方も殆ど代わらずに綺麗になりますので気になりません。

5月のクリスティーズのオークションでも5カラットサイズのカシミールサファイアのリングが出品されています。
予想落札価格は$160,000〜$200,000です。
ビルマのルビーには及びませんが、1カラット当たり、約400万円と言う高値です。
写真のサファイアは7カラットサイズです。
下のようなスイスのGUBLIN研究所のレポートがついています。



Kashmir 7ct GUBELIN Report















恐らく、このカシミールサファイアが現在オークションに出ると手数料込みで$300,000は下らないと思います。
このような稀少な宝石を自然から預かって、次の世代の方にお預けすることが出来るのは宝石商としての喜びです。

カシミールサファイア原石








これは、珍しいカシミールサファイアの原石です。
もちろん、宝石品質ではありません。
品質が良かったら、原石のままで持っているわけがありません。


カシミールサファイアのついての詳しい記述は、「宝石1」を参照ください。

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